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日本で出版されたアジア関連書籍の感想。時には映画などの書籍以外の表現方法を取り上げます。わたし自身の中華圏での経験も折り込んでご紹介。2018年までメルマガ「ぶんぶくちゃいな」(…
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#ケンリュウ
【読んでみましたアジア本】出自と記憶、知識とイマジネーションを駆使して自由で多面的なSF世界:ケン・リュウ『生まれ変わり』
今年から、もっとアジア全体のことを知りたくて、この書評号も「読んでみましたアジア本」とタイトルまで変えたのに、どうもパンチのあるアジア本がなくて困っている。
一般の理解につながるものを、という主旨なので、研究者が書く堅苦しい学術書は基本的に手に取るつもりはなく、もちろん旅行観光本もさすがに「読んでみました」といえるものではないので除外。あと、極端な感情をほとぼらせ、読者もそのムードに巻き込むこと
【読んでみました中国本】 「政治的分析はお控えください」――でもやっぱり比較してしまう面白さ:ケン・リュウ(編)「折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー」(早川書房)
◎ケン・リュウ(編)「折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー」(早川書房)
正直な話、この本を読むまで中国作家のSF作品がこんなに面白いとはこれまでまったく知らなかった。
この「読んでみました中国本」で何度も書いてきたとおり、わたしは大人になってからほとんど小説を読まなくなった。なので大人になってから暮らすようになった香港や中国でも、あまり当地の小説には関心を払ってこなかった。
だいたい、