マガジンのカバー画像

お知らせ

117
文字通り「お知らせ」です。メルマガやnoteで発表した原稿以外の記事掲載の告知、お薦めのイベント、興味を持っていただけたら嬉しいお話、あるいはわたしのnote上の仕様についてなど…
運営しているクリエイター

#香港国家安全維持法

231222 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:誰が“民主の女神”周庭さんを「逃がした」のか?香港市民をかき乱す前代未聞の謎の数々

231222 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:誰が“民主の女神”周庭さんを「逃がした」のか?香港市民をかき乱す前代未聞の謎の数々

たぶん、これは日本では記事になっていないんじゃないかなぁ…、ということで書きました。

12月3日(日本時間では4日)、香港の「民主の女神」といわれた周庭(アグネス・チョウ)さんがインスタを約2年半ぶりに更新。「現在、カナダの大学院に留学中で、12月末には香港に一時帰国して警察に出頭する予定だったが、帰らないことに決めた。もう、たぶん帰ることはないだろう」と宣言して、大きな注目を浴びました。

もっとみる
230924 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:香港の観光客が激減…渾身のキャンペーンが「夜のお葬式」になってしまった悲しい理由

230924 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:香港の観光客が激減…渾身のキャンペーンが「夜のお葬式」になってしまった悲しい理由

2019年デモ、そして3年間のコロナ封鎖、さらにはドルレートの変動もあってすっかり風向きが変わってしまった観光業界。香港もまさにその煽りを受けている。

加えて、あれだけ外食や外で騒ぐのが大好きだった香港市民が仕事が終わるとさっさと家に帰るようになってしまい、香港のナイトライフ業界が悲鳴を上げている。

そこに、中国のナイトライフ盛り上がりを引き合いにお尻を叩かれた香港政府が、慌ててナイトライフ振

もっとみる

230701 【Asia Frontline】出演:「国安法は香港をどう変えたか」

ジャーナリスト舛友雄大さんが案内役を務めるポッドキャスト「Asia Frontline」に出演して、わたしが香港や中国をどう伝えてきたか、そして特に香港の主権返還後、そして国家安全法制定後の様子をお話ししました。

収録は今年GW明けだったので、今年3月に香港を訪れた後の2ヶ月ほど前の見聞が中心です。今の香港を理解するための参考にしていただけるとありがたいです。

アップルポッドキャストやSpot

もっとみる
230301 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:“検閲”強化でも「香港映画」が復活したのはなぜ? 大ヒット&話題作続々

230301 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:“検閲”強化でも「香港映画」が復活したのはなぜ? 大ヒット&話題作続々

「香港映画」といわれたら、みなさんはどんな映画を想像するでしょうか?
ジャッキー・チェン? ドタバタコメディ? それとも香港ノワール? ウォン・カーワイ映画?

かつては「アジアのハリウッド」と呼ばれ、なんでもござれだった香港映画界から、以前ほどの話題作が出なくなってすでに10年以上。特に2019年のデモ後に制定された「香港国家安全維持法」(以下、国家安全法)は、想像や創作の世界にも大きな不安を

もっとみる

221228 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:香港の親中派が越えられない中国との「壁」、政府と足並みが揃わない理由

今年最後の寄稿となります。

「香港国家安全維持法」(以下、国家安全法)の施行以降、親中派が我が世の春を謳っている香港ですが、ときどき親中派も中国政府、ひいては中国共産党のことをよく分かっていないなぁ…と思わされる場面に出くわします。

というのも、香港で育った香港人の「にわか」親中派は結局、自分が中国政府に近い(たとえば出身業界と中国との関係やビジネス往来)ため、さらに中国政府に従順になっていれ

もっとみる

221201 【現代ビジネス】寄稿:「ホンコン・イズ・バック」? 国際的な舞台に帰ってきた香港が「すっかり変わってしまった」理由

先月、日本でもあちこちで報道された、韓国で開かれたラグビーセブンズ大会での香港「国歌間違い」事件、その後の経過と、そこに現れる「いまどきの香港(政府)」についてまとめてみました。この事件をきっかけにして、「荒れ狂う親中派」と中国にべったりな香港政府の態度が、これほどまでに顕著に現れようとは…

「ホンコン・イズ・バック」っていったいどこのオハナシよ、という気もしています。詳しくはこちらでどうぞ。

220918 【現代ビジネス】寄稿:香港の人々の「エリザベス女王への哀悼」に、中国政府が「やけに慌てている」理由

220918 【現代ビジネス】寄稿:香港の人々の「エリザベス女王への哀悼」に、中国政府が「やけに慌てている」理由

中国の人口問題についての記事が出たばかりですが、タイムリーなのでもう1本「現代ビジネス」に掲載していただきました。

主権返還25周年記念以降、日本メディアの香港バナシはほぼ無風状態ですが、エリザベス女王の死が香港に大きな感情の渦を巻き起こしています。メディアには2回の香港訪問の画像や映像が流れ、当時の様子を懐かしむ声が続きました。

さらに英国領事館にはぜひとも弔問したいという市民が長蛇の列に。

もっとみる
220526 「東洋経済オンライン」寄稿:香港市民が「新リーダー」に抱く多すぎる不安要素

220526 「東洋経済オンライン」寄稿:香港市民が「新リーダー」に抱く多すぎる不安要素

今月始めに行われた「選挙」で次期行政長官に選出された李家超について、選挙速報以降ほとんど日本メディアで目にしなくなってしまったので、まとめて書きました。

まずは中国のいう「民主」の裏側についてもしっかりと書いておきました。この選挙の枠組事態が大事なことなのですが、日本人の理解を超えた構造になっているため、編集者さんも読んだだけでは混乱したようで、最初の校正稿で「いや、それ違うのよ、全然そういう話

もっとみる

210919 「現代ビジネス」寄稿:香港「悪夢の8月」…民主団体が続々解散のウラで、市民を励ました女性弁護士

彼女が市民の前に姿を表すようになったのは、この5月のことだった。

1989年に遠く北京天安門広場で起きた、政治の民主化を求める学生たちを中心とした座り込み。その彼らをバックアップし、支援の声を上げるために、教師、政治家、ビジネスマン、プロフェッショナル、文化人らが集まって「香港市民支援愛国民主運動聯合会」(支聯会)を結成した。これまで30年来、支聯会の先頭に立つのはむさい(失礼)「おっさん」たち

もっとみる

210821 「現代ビジネス」寄稿:急速な「中国化」に窒息する「香港社会」、市民たちの悲痛な現在  国家安全法の施行から1年

2020年6月30日深夜の香港国家安全維持法(以下、国家安全法)施行から1年が経った香港。これまでにもあちこちで書いてきたように、移民が急激に増え、市民が自由に発言できる空間は激減し、人々は戦々恐々と暮らしています。

わずか2年前の香港はもう別世界のようだと、多くの人たちが口にします。

かつてわたしが、いや香港の住民がよく知り、馴染んてきた社会が、もうまったく違う社会になってしまった…それを語

もっとみる

210806 「ダイヤモンド・オンライン」寄稿《「愛国」圧力強まる香港のいま、民主派区議が200人以上辞職の異常事態 香港の選挙制度はどう変わったのか》

香港はこれから下半期、「選挙イヤー」に入ります。10月に選挙委員会、12月に立法会議員、そして来年3月には行政長官の選挙が行われます。

「立法会」は最高議決機関、「行政長官」はトップ行政担当者、じゃあ選挙委員会ってナニ…? 

そうなんです、そこがミソなんです。そして、今後の香港の選挙を牛耳る新たな鍵ともなっています。どこからどうみても民主選挙から大きく後退してしまった今後の香港選挙の行方を、こ

もっとみる

210502 「BLOGOS」寄稿:《親中派が勢い付き縮む香港の表現空間 艾未未作品は「中国への憎悪を掻き立てる」?》

強化されるメディア規制、そしてその影響は表現の自由にも。香港政府肝いりの大文化プロジェクト「西九龍文化区」、そしてその中核的存在となるはずの視覚芸術博物館「M+」とその収蔵品をめぐり、起こっている親中派による「点数稼ぎ」について書きました。

210302 現代ビジネス寄稿:《中国政府に「自由」を奪われた、香港の人々が「いま考えていること」〜現地からの報告》

香港で見聞きしたことを、現代ビジネス向けにまとめました。2週間目一杯会いまくった、香港の人たちの声をすべて伝えきるにはまだまだですが、第一報としてご覧ください。