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どんな子も天才

天才って天から授けられた才能という意味だと思っている。
どんな子もどんな人も天才だと思えば、世の中は面白いと思えるんじゃないかな。

来所してる子の中に、スライム作りの天才がいる。
新しい環境に慣れるまでに少し時間がかかる子で、なかなか自分を出せずにいた。
自閉傾向強め。
来てすぐの頃は小麦粘土を作る時に粉を触ることすらできなくて、ちょっと触ってはすぐに手を洗いに行ってた。
夏休みに長い時間過ごす中で、片栗粉粘土や小麦粘土を毎日やるようになってから、少しずつコネコネする楽しさを覚えていって、二学期が始まってからは、キッチンで一人スライム作りを黙々とするようになった。(大人がついてやってます)

そのうち、水と糊と色付けの絵の具や食紅、泡ソープ、ホウ砂の分量や入れるタイミングを自分で見つけて、ツヤツヤモチモチのスライムを作れるようになって。
ホウ砂の量は多すぎると固くなってしまうし、少ないと手についてしまって、表示通りにもいかないので、なかなか難しいのだけど、ホウ砂液を入れてもらうと、絶妙なタイミングでストップと言う。
そして、その割合は完璧なのだ。
今ではスプーン一本でコネて作っている。
手を汚さなくてもできてしまう。

この冬休み、子どもたち数人でスライム作りをした。
いつものごとく彼は自分のペースでサクサク作っていく。
そして出来上がった綺麗なトルコ色のスライム。
大人が見ても欲しくなるようなスライムに周りの子どもたちも釘付けだった。
そのうちそれが欲しくなってちぎったスライムをもらおうとする。
ちょうだいって言うとその子も最初は反応しなかったけど、そのうち少しずつ分けていた。
もらった子たちは自分のスライムにそれを混ぜてこねる。
それがマダラ模様になって良い感じになる。
中になサーティワンのアイスクリームのような色味になってる子もいた。

そのスライム作りの天才はいつも場を和ませる才能も持ち合わせている。
心の拠り所となるような子だ。

どんな子もいろんな才能を持ってるんだよね。
何が好きになるのか、得意になるのかは経験してみてわかるもの。
AIでは今の段階ではスライムは作れないだろう。
やっぱり手を使うこと、人にしかできないことをたくさん経験させてあげよう。


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