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少し詳しいタンパク質の構造

タンパク質は人体の約18%を占める物質であり、酵素・抗体・ホルモン・筋細胞・ヘモグロビンなどの成分のもとになる必要不可欠なものです。そしてタンパク質は単一の化合物を指す言葉ではなく、アミノ酸が多数結合してできた高分子化合物を指す言葉でヒトの場合は10万種類程度あると考えられています。アミノ酸にはバリン・ロイシン・イソロイシンなど20種類あり、結合するアミノ酸の種類・数・配列の順序によって多種多様なタンパク質ができます。

ここからはタンパク質の構造を分解して説明していこうと思います。まず、タンパク質は一次構造二次構造三次構造(・たまに四次構造)から構成されています。一次構造とはタンパク質の最も基本となる構造の事で20種類のアミノ酸がどのように並ぶかによって決まります。アミノ酸が2個以上結合したものをペプチドといい、アミノ酸同士はペプチド結合によって繋がっています。そして多数のアミノ酸が繋がったものをポリペプチドといいます。このポリペプチドは部分的に特徴的な立体構造を持つことがあり、これを二次構造と呼びます。二次構造にはらせん状の構造をとったαヘリックス構造やびょうぶ状に折れ曲がったシート状の構造をとるβシート構造などがあります。ポリペプチドは部分的にαヘリックス構造やβシート構造という比較的単純な立体構造をもちながら、タンパク質分子全体としては複雑な立体構造をとります。このように立体的になったタンパク質全体の構造を三次構造といいます。この立体構造によってタンパク質の機能は決まります。タンパク質によっては複数のポリペプチドが組み合わさって四次構造をつくるものがあり、身近な四次構造のタンパク質としてはヘモグロビンがあります。

参考文献:嶋田正和ほか22名,「生物」,数研出版,(2017).

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