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初対面の人と爆弾解除してきた。【リアル脱出ゲーム体験レポ】

まえおき

春……それは出会いと別れの季節。
皆さまは新年度いかがお過ごしでしょうか。
筆者は中学の頃から毎年この時期に集まっていたお友達グループからついに呼ばれなくなってしまいました。悲しい。

余りにも悲しいので別のお友達を呼んでその傷を埋めてもらうことにします。

とはいっても、今回呼ぶのは中学卒業からほとんど話していないお友達。
コミュ障からすると4年ぶりに会って何を話すんだといった感じで、どうせなら映画とか話すネタに困らないコンテンツで遊ぶかと考えたわけです。

結果、リアル脱出ゲームにしました。前から気になってたし。

(謎解きのネタバレ防止で若干改変があります)

本編

なにやら新宿にビルが丸々一棟謎解き施設になっている場所があり、そこがメジャーどころらしい。

かなり大規模なだけあって、謎解きの種類もかなり多く用意されていたが、今回はその中でも比較的初心者向けの物を選んでみた。爆弾処理班になれるんだってさ。

他にもアニメとのコラボイベントなども用意されており、力の入れようが伺える。





さて、無事場所とコンテンツは確保できたわけだが、何せ不安なのは、

「俺らだけじゃ… 解けないんじゃね?」

という点である。
いくら初心者向けとはいえ、我々は謎解きに関しては全くの素人で、とりわけ筆者に関してはスマホのフリー脱出ゲーですら音を上げるレベルのポンコツである。

本来、複数人で参加する際はグループチケットという一卓貸し切りのチケットを購入するようなのだが、あまりにも不安なので一般のチケットで初対面の人達に混ざり、歴戦の経験者様に全力キャリーしてもらうことにした。





当日。
久方ぶりに再開する友人と信じられないほどぎこちない会話をしながら歌舞伎町へ向かう。



あった。思ったよりでけぇなおい。

取り合えず中に入るも、システムが何もわからない。
受付で聞いてみると、今回参加するイベントは上の階が会場になっているらしい。

エレベーターで上に向かう。
筆者はこの
「さっきまで普通に会話してたのにエレベーターの扉が閉まったとたん全員黙り込み、腹が鳴らないよう必死で祈る時間」
がマジで嫌いだ。



ついた。静かだ。

恐る恐る進んでいき、角を曲がると、




……なんかいた。

盾を持ち、全身完全武装している。爆弾処理班だ。完成度たけーなおい。


「新入隊員だな!!こちらで登録を済ませろ!!どうした!!早くしろ!!」


いや完成度たけーなおい。
世界観の作りこみに完全に押されてしまった。陰キャはこういうコンセプト系のやつにめっぽう弱いのだ。


タジタジになりながら手続きを済ませ、会場に入る。
客入りはキャパの半分弱くらいだろうか。コロナ禍だしこんなものか。


てっきり部屋の中を歩き回って手掛かりなんかを探すのだろうと思っていたのだが、このイベントは6人1チームで円卓を囲んで行うようだ。腰痛持ちに優しくて大変よろしい。


席に着き、
これを付けろ!!
と渡された安全対策のフェイスガードを付け、
「これを読んでおくんだ!!」
と渡された注意書きをぼんやり眺めながら待っていると、大学生っぽいにーちゃんが我々の卓にやってきた。ファーストコンタクト、緊張の一瞬である。

インターネット人間特有の、
「射程範囲ギリギリから地雷を踏まないようお互いの懐をチビチビ探り合う」
コミュニケーションで会話を進めてみると、どうやらこの人は経験者様のようだ。やったぜ。


と、ここで経験者様が
「これ、注意書きに『許可を取らずにフェイスガードを外した場合、強制的に会場外へ退出となります』ってありますけど、これあえて外して外に出る。みたいなのあるかもしれませんね。」
と、鋭すぎる考察を展開する。

(え、そういうレベルの立ち回り必要なのこれ?!注意書きから試合は始まってんの?!間抜け顔で眺めてたよ…)
と焦りつつ適当に相槌を打った。

話を聞く限り、どうやらスタッフから全力で止められない限り何をしてもいいらしく、
過去には突然歌いだしたりカーペットを引っぺがすことで解ける、というものもあったようだ。やばすぎる。

そんなこんなしていると、開始の時間になったようで謎解き前の導入が始まった。あいかわらず世界観の作りこみが凄い。

ここでのスタッフの発言はヒントてんこ盛りらしいので注意して聞こう。









……なんもわかんね。

どうやら、爆弾は3つあり、我々はそれを解除しなければいけないらしいということだけは分かった。

スタートと同時に卓の真ん中で爆弾に見立てた風船が膨らみ始める。
時間がたつと設置されている針にあたって破裂する仕組みだ。風船といえど目の前でどんどん膨らんでいく様はなかなかにスリリングで、普通に結構焦る。
他の卓で参加していた 女子グループは終盤謎解きを放棄して全力で風船から距離を取っていた。そのくらい怖い。




さて、実際にゲームが始まってみると、もう初対面とかコミュ障とか気にしている場合ではなく、とにかく手を動かしながらそれぞれの作業をこなしつつ、どんなに些細な情報でも逐一報告する。

誰かが謎解きのきっかけさえつかめれば、その後は初心者でも役割分担してチームに貢献できるようになっているので、明確な戦犯というのは生まれにくいように感じた。

とにかく何が手掛かりになるかわからないので、椅子をひっくり返してみたり備品をぶっ壊したりとてんやわんやである。
第三者から見たら「マジになってやんのww必死乙www」みたいな光景ではあるが、こういうのは全力でやったもん勝ちだ。









45分の謎解きはあっという間に終了した。

結果的に解除できた爆弾は1つだったが、残り2つも最後あと1工程 みたいな場所までは進めていたので、経験者キャリーの恩恵はあるが初心者にしてはまぁまぁといった感じだとは思う。

最後には謎の解説タイムも用意されているのでかなり親切。
別ルートでの解き方や新エンディングにつながる裏回答などもあったようで作りこみに驚愕した。

もう一回挑戦したいという気持ちになるが、すでに答えを知っているので他コンテンツと違いリベンジできないのが悔しいところだ。



すっかり打ち解けた経験者様に別れを告げ、施設を出る。
そして、初めての脱出ゲームに満足した一同は次なる目的地、ジビエ料理屋へと向かったのであった。

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あとがき

以上がリアル脱出ゲーム体験レポである。

1回 3000円程度とやや贅沢な価格ではあるが、
友人とはもちろん、初対面の人とでも大いに盛り上がれるのでおすすめ。
たぶん筆者はまた行くと思う。ではでは。

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