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それは「反響定位」と呼ばれていて、コウモリなどが自分の位置を知るために使っている

まずまずの1杯を淹れたいなら。お湯は沸騰させないほうがいい。理想の温度は96度くらいで、沸点(100度)の少し手前だ。96度になると、芳香を提供する分子がお湯に溶けはじめる。あいにく、これより温度が4度高くなると、苦み成分まで溶けだしてしまう(中略)エスプレッソ溶液にはトリメチルキサンチン(つまりカフェイン)分子があまりに多量に含まれているので(120〜170ミリグラム)、何も知らずに飲んだ客にカフェインを過剰摂取させないために小さなカップで供される。

デカルトの懐疑は、ベン・アンダーウッドの舌打ちに少し似ている。ふつうの人はそのやり方が本当にうまくいくなど信じられないため、試そうともしない(中略)懐疑はデカルトの独創性の秘密であると同時に、その信じがたい安定性の秘密でもある。このような読み方をすれば、『方法序説(※デカルト自身が試したいくつかの知性向上テクニックについて語るデカルト個人の証言。「人間には自分で自分の知性と自信を構築する能力がある」という単純なメッセージを伝える自己啓発本)』は自信を手に入れるための立派な教えでもある(中略)ベン・アンダーウッドが舌打ちで世界を見ていたテクニック(中略)つまりデカルトは、人間の身体の特性を発見(中略)デカルトの方法は(※ウィリアム・)サーストンやベン・アンダーウッド(※300年前から知られる反響定位。ダニエル・キッシュも教えている)の方法を思わせる ※引用者加筆.

ベン・アンダーウッドは、1992年にカリフォルニア州サクラメントで生まれた。生まれたときから網膜芽細胞腫という、珍しいガンを患っていた。子供がかかりやすい病気で、たいていは片目だけだが、ベンの場合は両目をガンに冒されていた。もし放置していたら、ガンはあっという間に転移するだろう。そのため、手術で両目を摘出するしか道は残されていなかった。ベンはわずか3歳で、完全に視力を失った(中略)4歳になるころに、ある奇妙なコツを身につけた。それは、舌を鳴らすという方法だ。ベンは、自宅のリビングでも、自分の寝室でも、キッチンでも、それにバスルームでも舌を鳴らした。「ベンはバスルームで舌を鳴らし、そして聞くんです」と母親は言う。「シンクを聞き、ゴミ箱を聞き、シャワーカーテンを聞く。とにかく何でも聞きます」 彼女は、これが息子にとって世界を見る方法だと気づき、積極的に行わせるようになった(中略)「『音を出しなさい』と、息子によく言いました。『とにかく何をしているときでも音を出すのよ』と。息子が見えないものをこちらから教えてしまうのは、息子に対してフェアではないと思ったのです」(中略)舌を鳴らす対象によって、反射する音が微妙に異なる。本能的な実験を繰り返したことで、ベンはその違いがわかるようになった。音がベンにとっての目になったのだ。間もなくして、ベンは周りの環境を音で理解するようになった。そして幼稚園に入るころには、音を頼りに自由に動き回れるようになっていた。停まっている普通車と、停まっているトラックを聞き分けられる。あるときなどは、サンダルの音だけで、5軒先から歩いてくる近所の人がわかったこともある(中略)それは「反響定位」と呼ばれていて、コウモリなどが自分の位置を知るために使っている。ベンは視覚を失ったが、代わりに「音で見る」という能力を手に入れ、普通の子供と同じように日常生活を送れるようになった。なんと自転車に乗って近所を走り、バスケットボールもするということだった。それにゲームの効果音を覚えることで、兄弟との勝負で勝っている(中略)私たちが知覚しているのは、トレーラーハウスの小さな窓から入ってくるものだけであり、何が入るかは遺伝子によって決まっている。

脳回路が自らを調節するのは不意をつかれたときだけである(中略)外耳の軟骨は(片耳だけであっても)音をかすかに反響させる構造になっていて、音の位置を判断する手がかりを与えている。ただしそれは、脳がその手がかりを的確に拾い上げられる状態であれば、の話だ(中略)この技法は「エコロケーション(反響定位)」と呼ばれ、要は環境中の物体に音波をぶつけてその反響を聞き取っていた

デカルトが最初にたどりついたのが2元論。世界は物質と霊魂(思考)だけからできている。それ以外は存在しない(※カント、ヘーゲル、マルクスも大きくはデカルトの弟子)(中略)(※1637年の『方法序説』)という本の「まえがき(ディスコース)」でデカルトはこのことを書いた(中略)「だから神はもう要らない」とまでは、はっきり書かなかった。書かなかったのだが、そう言っているとほとんど同じだ(中略)そうしたら、デカルトは招待先のスウェーデン王宮でヒ素を飲まされて殺されてしまった(中略)殺したのは、ローマ・カトリック教会の司教 ※引用者加筆.

フランスの哲学者デカルトは朝が遅かった。午前の半ばまで寝て、目が覚めてからもベッドのなかで考えたり、書いたりして、十一時かそこらまでぐずぐずしていた(中略)この気楽な独身生活は、一六四九年にとつぜん終わった。その年、スウェーデン女王クリスティナの宮廷に招聘されたのがきっかけだ(中略)もっとも寒いといわれた冬にスウェーデンに着いたデカルトは、女王への講義を午前五時から行うようにと告げられる。デカルトはそれに従うしかなかった。しかし、その早い時間と厳しい寒さは彼にとって過酷だった。新しいスケジュールを始めてほんの一ヶ月で病に(中略)そのまま十日後に息を引き取る。

自閉症精神病質(サイコパシー)に関する文献の多くは、自閉症精神病質(サイコパシー)の能力をコウモリの反響定位能力に例えています。私自身、個別にお返事する時間がないのですが、「マインドウィスパリング スペース 調べたいワード」でnote内検索していただければ、詳しく検証した記事が見つかると思います。

関連リンク↓

https://note.com/wandering_1234/n/n1bc0bcd4a121

https://note.com/wandering_1234/n/na26aee5496a8

https://note.com/wandering_1234/n/n885e64e551ed


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