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ドメインエキスパート成長日記Vol.2

今年なんと2回目の更新で年末になってしまった・・・。

色々書き溜めてしまいました。
今回はドメインエキスパートという職種が如何に大事で特にto B領域にはなくてはならない存在なんだよ!とういうのを実感しましたので、実際の経験含めて今後の展望についても書いていきたいなと思います。

ドメインエキスパートの価値は!?

前回の記事ではドメインエキスパートは何者かを触れていました。

そのPMとも近いポジションではありますが、ドメインエキスパート(以下DE)は一体どんな価値が出せているのかというのを言語化していきます。

ユーザーの代弁者であること

to B製品の多くはドメイン知識(専門的な知識)が必要なものが多く、その製品を利用するユーザーもドメインに関して詳しいもしくは詳しくないが故に簡単に実現したい!みたいなニーズがあります。
つまり、ユーザーの業務を行うにあたってシステムで解決できることはドメイン的な知識が必要になります。
その際にDEは、

ユーザーの代弁者であること(ユーザー憑依出来る)

が求められています。
どんなところなのか?
私が人事労務という領域のシステムを担当していることから、人事労務のシステムで例に出してみようと思います。

例)育児休業という労務業務を解決するには?

まず、育児休業というのだけで、ドメイン的な知識てんこ盛りです。
育児休業には、社会保険と雇用保険、会社のやること、法律など育児休業という業務を行うにも相当数のドメイン知識や業務を行うにあたってのノウハウが必要になります。
書類をいつまでに出さないといけないのか?いつまでに何が必要なのか?もうてんこ盛り。

システムを利用するユーザーは、業務を行うにあたって事前の準備がかなり必要かつ何をしたらいいのか、何が正しいのかがそもそも分からないという状態です。

つまり、システムを利用する前にドメイン的な知識や補助がないと、如何に良い体験・画面・正しいシステム構成が出来てもまともに使えないのです。

ここまで記載するとなんとなくお伝えしたいことが見えてくると思いますが、システムを利用する前後・途中においても如何にドメイン的な知識が業務に必要になるかです。

ユーザーインタビューで聞けばいいじゃないか!

という反論があると思います。
もちろん、ユーザーインタビューも大事です。
ただ、ユーザーインタビューでもDEがするかしないで大きな差がでます。

よく機能ではなく課題を聞け。と言われますが、これは本当にその通りでユーザーインタビューでは課題の原因やなぜそうなっているのか、それをどう解決したいのかを深ぼる必要があります。

この深ぼるときにドメイン知識があるかないかで大きな差がつくと思っています。

上記の育児休業を例に取ると、育児休業が発生した、手続きをする、社会保険・雇用保険の申請をするというのが大きな流れなのですが、最も注目したい課題の原因はどこでしょうか?

システムとしては、社会保険・雇用保険の申請が出来ることが開発のアウトプットになります。 そのアウトプットを考えると、如何にユーザーか迷わずに既存のシステムとの関係性を考え、申請が出来るのかと考えがちになりますが、本当の課題は、育児休業というものがどんなもので何をするのか、どんなことをしないといけないのか、いつするのかという業務課題そのものだったりします。

ユーザーインタビューではDEは、この業務課題を深く理解しているので、この業務課題のどこなのか、社内手続きはどうなのか?規定や運用はどうなのか?など、原因の深掘りを自身の経験や知識でふか〜〜〜く入っていけます。

そこから導き出されるのは、申請出来ることは成果物であり、その過程に大きなユーザーのペインが潜んでいることが分かります。もちろんDEでなくても経験でカバーは出来ますが、実務経験しているかいないかではやはり大きな壁はあると思っています。

課題を深く追求出来ることからのプロダクトの価値を出せるよ

例えば、育児休業で最も難しいのが期間の計算です。

産後休業:出生日の翌日か8週間を経過する日まで。
育児休業:子が1歳に達する日の前日まで。

この言葉にピンときますでしょうか??
ドメイン知識とも言い切れないのですが、「経過する日」という独特の言いまわしの官公庁の期日についての説明です。
この計算は本当に難しく、出生日と出産予定日が前後することにより更に複雑さが増していきます。

先ほどのユーザーインタビューや自身の経験から課題を深く追求出来るよということから、まずこの期間の計算ということが特定出来ます。

そうなると、ユーザーはシステムに来て、出生日や出産予定日を入力することで、期間を自動で計算し、何を行うか、どんな手続きが必要かなどをナビゲートしていくというのがプロダクトの価値となります。

自分が実務の時は、プロダクトで計算出来ないので社外のサイトで期間計算機というので計算をして、本当に合っているか分からないので雇用保険窓口に聞き、年金事務所に聞き、社労士に聞き、従業員からも聞かれ、答えていくということをしていました。

ちょっと言い方は乱暴かもしれませんが、育児休業を手続きでき、マスタで管理でき、申請も出来るという中で本当にユーザーの課題に深く刺さる本質的なペインにタッチ出来るというのがDEが関与することでの大きな影響だと思っています。

とはいえ、PMとの分担とかまだまだ課題あるよ

DEは絶対必要!!感を自分としては感じていますが、PMという職種が日本で広まってきたのはつい最近ですし、DEが出始めたのはここ数年だと思います。

そのため、どんな価値を出していくのか、今後のキャリアパスは、PMとの共同は?など色々課題がたくさんあります。

PMという職種自体もまだまだ長くないですが、今までの15年という人事労務経験からきっと、ユーザーの本質的な課題にタッチ出来るDEというのは、PMが必要であればあるほど同じぐらい必要とされると思っています。

今後はもう少し定期的にPMトライアングルなど、ビジネスとの絡みなど色々な方向からDEの価値を語っていきたいと思います。

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