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よくある同人遍歴

一回目の投稿からこっち全然ブログ書いてなかった。
たまに思い出してブログ脳内作業はするんだけど、オタクなもんでついつい自分の原稿とかお絵かきとかやっちゃう。

ま、それはさておき。本日は私の経歴的なものをざっと書いてみようかと。

同人歴は微妙なもんで、もともと漫画好きな子がよくある、高校の時に同人誌&即売会を知ってしまい、好きな漫画の好きなキャラを自由に描いていい(グレーゾーンの中で)のに目覚めてしまい当然周りの友達は似たようなのばっかになり。田舎の高校生はバイトなんて出来ないからお金もなくケチってケチって友達とコピー本の合同誌を出す。憧れはオフセット印刷だけど高くて出せない。隣の市での小さな地方イベントに参加するのにも電車代と参加費と本の購入費をちまちまお小遣い貯めて捻出。
そんなんでもすっごく楽しかった。

卒業後は東京へ上京。就職したこともあり金銭的にも距離的にも軽々と大きなイベントへ参加できちゃうのでそらもう同人活動が捗った。結局1年で地元へ戻ってしまうんだけど、戻ってからもしばらくは(2~3年)同人やってた。

でも、それ以降だんだんと絵を描くことも無くなり漫画は読むけどそれだけ。好きなバンドのライブに行くのに命をかけるようになり同人活動は全くやらなくなっていった。ちなみにこのバンドは活動休止してしまったけど今でも大好きでもしも活動再開した暁には泣くと思う。

そんでもって更にそれから10年以上の時が経ち。
好きで連載当初から読んでいた漫画を改めて1巻から読み返したら突然、雷鳴が轟くがごとくその作品にハマってしまった。ほんと突然だったので自分でもかなりびっくり。え、何この漫画。面白い面白すぎる!!そしてキャラがやべえかっこいい好きたまらん何じゃこりゃーーー。
眠っていた腐女子魂が揺さぶり起こされ、その作品のキャラのBLを描きたい!!!!この二人は!!!!出来上がっている!!!!!という欲望が抑えきれなくなりまさかの同人活動を再開。

しかし時が経ちすぎていて何もかも忘れているし割といろんなことが変わっていた。
同人誌の通販は郵便小為替と宛名シールという文化はなくなりBOOTHで匿名配送ができるようになっていた。イベントの申込みはネットで完結出来るし同じ作品が好きな人との交流はTwitterを通してになっていた。気軽に落書きやらをネットにアップ出来るしそもそも紙の本を印刷しなくてもpixivで無料で公開出来てしまう。びっくりした。

一番驚いたのはアナログ付けペンで漫画を描くのではなく、デジタル作画が主になっていたことだ。プロの世界ではまだまだアナログ派が多いのかもしれないが、同人界隈は私が見る限り圧倒的にデジタル派が多い。
早速私もワコムのペンタブを買って作画スタート!
…といきたいところだったがそうは問屋が卸さなかった。なんせブランクが長い。絵を描き続ける人やそもそも絵を描かない人にはわからないかもしれないが、途中で絵を描くのを止めた人間の技術はそこからずっと停止しているのだ。なんならちょっと退化してる。むちゃくちゃ下手くそで我ながら驚いた。ちょっとは昔描いてたんだからま~描けるっしょ~♪という根拠のない自信はたちまち消失した。
そこへ慣れないペンタブ。(液タブではない。画面を見ながら手元は見ないで描くあのちょうむずかしいやつ)安かったから買ったんだけど。

描けるはずがないのだ。なんとか描いてみた画面には好きなはずのキャラが違う生き物となり現れ生気も感じられなかった。心折れた。

やっぱり私なんぞが今更描いたってそもそもこんな絵じゃ原作キャラ達に失礼だし他の人もこんな下手くそが描いてたら気分悪いよね。
とかなり落ち込んだりもしたのだが

「でもやっぱりこのキャラの同人誌が作りたい!」
という気持ちが勝ってしまった。確かペンタブ買ったのが5月、1ヶ月でペンタブには音を上げて液タブを買い直し(その頃はワコムの廉価版なんて出なくて高かったので、海外メーカーの5万くらいのやつをなんとか捻出して購入した)10月には本を2冊作ってイベントに参加していた。

ウン十年ぶりのイベント参加は全く勝手も礼儀もわからず今思えば失礼なこともしたんじゃないかなと思う。今当たり前のようになっている差し入れ文化も当然知らず何も用意していかなかったのに、周りの同ジャンルの方々は優しく新参者の私にもチョコやアメをくれた。泣きそうになった。

知らない人との(厳密にはTwitterを通してのみ知っている方々)オフ会にも初めて参加した。同じものを好きだとこんなに幸せなのか、むしろ私より全然熱量すごいんじゃないかと圧倒された。

そうして同人を再開させてから早3年。私は今も再燃化のきっかけとなったジャンルで細々と活動している。オンリーイベントが有るたびに何が何でも新刊を出しTwitterにはちょいちょい漫画をあげている。
ハマった頃に描いてらっしゃった作家さん達は違うジャンルへ移動された方も多く、本家連載は終わってしまった。
それでも作品は好きなままだし、ジャンルが変わった方もTwitterでは繋がったままでいてくれる。あんまり話しかけたりは出来ない性分だけど元気に活動しているのを見るとこちらも嬉しくなってくる。

同人再燃して自分の絵のあまりの下手さに絶望したとき諦めないで良かったなぁと今は思う。今でも相変わらず下手くそマンだけどデジタルでなんとか描けるようにはなってきてるし、まだまだそのジャンルで活動している方もいらっしゃる。そんな方の二次創作を見てはニコニコしたり、好きなキャラの妄想をあいも変わらず繰り広げるのも楽しい。

そのうち私も違うジャンルへ鞍替えするのかしら…と思いながら結局ずっと居る。読む方ではちょいちょい色んなジャンルをつまみ食いするのだが描きたいと思うのはまだまだあの再燃化作品だ。自分でもこんなに一途だとは思わなかった。交流も嬉しいしありがたいが、私はこの作品のこのキャラ達が描きたいだけなのだ。オリジナルにも興味がない。
こんなに楽しく素晴らしい文化に再び足を踏み入れられたことに感謝しつつ、私は今日も好きなキャラ達を理想的に描きたいと下手な絵を捏ね繰り回しているのです。

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