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給食時の黙食、マスクの常時着用、いま本当に必要?/文科省の有識者会議で委員が呼びかけ

「この場で、一点申し上げたいことがある」

11月初旬に開催された、文部科学省の中央教育審議会・初等中等教育分科会。
秋田喜代美委員(学習院大学文学部教授・東京大学名誉教授)がこう切り出し、学校現場で行われ続けている感染症対策に対して疑問を呈した。

「子どもたちの大半は今も学校で、給食の時間に黙食をしている。
学校によっては、子ども同士の距離を本当に離して机を並べており、給食が”ただ食べるだけ”の時間になっている。
しかし、食事のマナーを守ったうえであれば(そういった対策が)どこまで必要か?」。

秋田委員はマスク着用にも言及した。
「大半の学校で体育の授業以外はマスクを着用しているわけだから、子どもたちはじゃれ合うことも難しい

そして「(新型コロナウイルスの)リスク管理はもちろん重要」と前置きした上で
「学校教育において、『子どもたちの精神的な健康を守るためにどう在ればいいか』ということを
専門家の方々にもう一度考えていただく必要があるのでは」と訴えた。

「この3年間で、子どもたちが受けた影響の検証を」

小林真由美委員(福井大学大学院福井大学・奈良女子大学・岐阜聖徳学園大学連合教職開発研究科教授)も、秋田委員と似た趣旨の意見を述べた。

2021年度における不登校児童生徒の人数が、前年比で大幅に増えたことの要因の1つに
「コロナ(の感染拡大防止策)があることは、否めない」と話し
具体的には「様々な活動制限による息苦しさや、何か楽しみにしていたことが失われていく喪失感」を感じた子どもたちの存在が
不登校増加の背景にあるだろう、と分析した。

その上で
「この先も、現状の対策が必要なのかどうか」
「コロナ禍での3年間が、子どもたちにどのような影響を及ぼしたのか」ということについて
早急に検証し対策を考える必要があるのではないか、と呼びかけた。

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いま多くの大人たちは、家庭はもちろん外食に際しても
友人知人と素顔で、おしゃべりしながら食事を楽しんでいるはず。
それは何もおかしいことじゃない。
平和な世の中を象徴する、当たり前の日常の光景だ。
その当たり前を、学校現場にも取り戻そうよ、という
これまた当たり前の話だ。

マスクについても同じ。
大人か子どもかを問わず、この国ではマスクの着用は任意だけれど
任意という言葉が学校現場において、どこまで実質を伴うものとして子どもたちに受け止められているだろうか。

省庁の有識者会議で、上記のような意見が出たことをとても好ましく思うし
発言された方々に対しては敬意を持った。
私みたいなごく普通の一般市民には想像もつかないような
様々な利害関係からのプレッシャーを感じながらの発言だったんじゃないか、とも思う。

ただ、秋田委員の指す「専門家の方々」に…のくだりには、ちょっとだけ違和感を覚えた。
専門家の方々に、いろいろ考えていただくと同時に
…というよりは、専門家の方々よりも先に
学校現場での感染症対策について思うところがある、私みたいなごく普通の一般市民こそが

自らの日常の振る舞いとして表現したり(闇雲ではないマスク着用など)
学校に対して、自分の考えや提案を丁寧に伝えてみたり

…といった行動を取ってみる。
その広がりがうねりになって、学校現場に届くんじゃないだろうか。

そう思っている。


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