かつての外国人労働者とネパールの不動産
老後をアジアの物価の安い国、(私の場合連れ合いの母国ネパール)で暮らそうなどと思い描いていた若かりし頃。
その為にネパールで買った住宅のために恐ろしく苦労したのが私です。
連れ合いは亡くなり、借金が残り、義家族との骨肉の争いという苦が待っておりました。とはいえ、どんな事であれ経験は糧になります。後悔はありません。
ネパールの不動産がここまで高騰しなければ、この骨肉の争いも半分くらいだったかもしれません。アジアの最貧国の一つともいえるネパールの不動産がバブル?1000万くらいで豪邸立つでしょ? ではありません。
首都カトマンドゥの中心地は最近、億以上当たり前です。
郊外の中古住宅も5000万以上します。そのため、今一般の普通の人はカトマンドゥに家を買うことがほぼできません。ネパールでの平均給料が5万6万の世界です。どんなにがんばっても無理です。
元々の土地持ち以外どんな人が買っているかというと、約30ン年前に日本を含め外国でオーバーステイして稼いだお金でまだ安かった土地や家を買い、高騰した今、売却その差益で資産を築いた人たちです。最低でも4倍以上の値上がりです。
私達の購入した家もほぼ4倍に値上がりしていました。3階建ての日当たりの悪い、ひんやりした家でしたが。場所はリングロードの外側にすこし入ったところで外国人観光客に人気のタメル地区から車で10分くらいでしょうか。
今、ネパールの銀行には現金が不足していると言われています。それにより住宅ローンが出にくく、その結果売買が低迷して不動産価格も下がり気味といわれていますが、大きく値下がりはしていません。ですので多くの持てるネパール人は次の機会を虎視眈々と狙っています。高値で売り、売却益でまた家を買い、残りの現金を銀行に千万単位で預けてその金利で生活するのが定番のようです。(因みに現在の銀行金利は9.99%です。高金利すぎ)
かつて日本のあらゆる工事現場、工場、などで日本人に指で指示され働いた「貧国」ネパールの人達の優雅な生活。その時の工場長に見せてあげたい。その一方でかつての日本帰国組のなかでも、勝ち負けがあり日本で近しかった人との格差を気にするようなところ、けん制いしあうような場面も見えて、ああ、どんなに優雅そうでもそれなりの地獄があるんでだなと感じたのでした。
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