#387 立場が人を変える
飲食店で働いていると、どうしても取引先や業者さんに対して、無礼な態度を取る人が目立つことがあります。横柄な態度や無理難題を課すような振る舞いは、見ていても気分の良いものではありませんよね。
#最近の出来事
スタンフォード監獄実験の教訓
こうした状況を見ると、僕はスタンフォード監獄実験を思い出します。この実験では、被験者を囚人役と看守役に分けて、彼らにその役割を演じてもらいました。驚くべきことに、時間が経つにつれて囚人役はより囚人らしく、看守役はより看守らしく振る舞うようになり、実験は暴力的な行為が増えたため、途中で中止されました。
この実験から分かるのは、与えられた立場や役割が、人の行動を大きく変えてしまうことがあるという点です。どんなに温厚な人でも、立場が変われば、その態度や振る舞いも変わり得る。これは、元々の性格とは無関係なのです。
#スタンフォード監獄実験
お客様は本当に神様なのか?
「お客様は神様だ」というフレーズを耳にすることがありますが、これがまた厄介なもので、自分が顧客になると、まるで神様のように振る舞ってしまうことがあります。立場の変化によって、人は簡単にその振る舞いを変えてしまうものです。だからこそ、自分がどんな立場にあっても、その立場が人を変えてしまう可能性があることを自覚しておくことが大切です。
例えば、冒頭にある、とある店舗では責任者から当該スタッフに対して「業者さんに横柄な態度を取る人間は最低だ」といった強い言葉を耳にしましたが、ただその人を非難して終わらせるのではなく、立場が人を変えてしまうことに気づくことが重要だと思います。
#立場が人を変える
ある経営者からの教え
僕が初めて担当したレストランでマネージャーをしていた時、マネージャーに昇進する際に経営者から言われた言葉があります。「レストランのマネージャーになったからといって、人間として偉くなるわけじゃないから周りには謙虚に接しなさい」。この言葉は、今でも心に深く刻まれています。
その後、10数年たった今も、この教えを忘れることなく、部下や取引先に対して横柄な態度を取らないよう心がけてきました。立場が変わっても、人間としての価値が変わるわけではありません。これは、顧客や上司、どんな立場においても同じことが言えると思います。
#常に謙虚に
立場に溺れないために
スタンフォード監獄実験が示すように、誰もが立場の変化に影響されてしまう可能性があります。だからこそ、周りの誰かが「お前、勘違いするなよ」と言ってくれる存在が大切です。僕自身、もしマネージャー時代にこの教えを受けていなければ、今頃、部下や取引先に対して横柄な態度を取るモンスターになっていたかもしれません。
今では、当時の飲食店のようなブラックな労働環境は少しずつ改善されてきていますが、あの時の教えは、僕の人生にとって非常に大きな価値を持っています。だからこそ、自分が立場に溺れないよう、そして他人にも立場に影響されないよう、しっかりとした自覚を持つことが大切です。
#反面教師
読んでくださる方へのメッセージ
今回の記事を読んでくださった方には、ぜひ立場の変化が自分を変えてしまう危険性を自覚していただきたいと思います。そして、もし周りにそのような変化をしている人がいたら、優しく教えてあげることで、より良い人間関係が築けるのではないかと思います。人は立場で偉くなるわけではない、という当たり前のことを、改めて考えてみてください。
#業者さんに横柄な態度をとっちゃダメよ
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