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釣った魚をあげるのか、魚の釣り方を教えるのか(セルフケア指導をする意味)

慢性化した腰痛を改善するには、時間がかかります。
そのためセルフケアのやり方をお伝えして、家に帰ってからも自分でケアをしてもらうようにしています。

セルフケアをしてもらうことで、整体の効果を長続きさせることができるようになるので、次回の施術をよい状態からスタートさせることができます。

少しくらいの痛みであれば自分で対処できるようになりますし、自分で腰の痛みを改善できるという事実を体感すると、長年治らなかった腰痛でも改善されるという希望を実感することができます。

セルフケアを教えることは、正直なところ手間がかかります。
やり方を教えても、やってくれません。
やってくれても、やり方が間違えていたりします。

でも、慢性腰痛をスピードを持って改善するには、不可欠なことだと思っています。

セルフケア指導は、魚の釣り方を教えること

「釣った魚をあげるのか、魚の釣り方を教えるのか」という話があります。

魚をもらうのは努力なく手軽ですが、魚を得るためには毎回もらい続けなければなりません。

それに対して、魚の釣り方を教われば最初は苦労するかもしれませんが、釣り方をマスターできれば、それ以降は人に頼ることなく自分で魚を得ることができます。

整体で腰痛を治してもらうことは簡単です。
予約してお金を払って、ベッドに横になっていればいいのですから、しかし、痛くなるたびにお願いしないといけません。

それに対してセルフケアを覚えて自分でケアするようにすれば、自分で腰痛を改善することができるようになります。

整体院の経営を考えるならば、セルフケア指導は自分の首をしめるような行為です。

目的に応じてセルフケアを使いこなす

セルフケアをおこなっていただく意味には以下のようなものがあります。
同じことをやっていただくのでも、狙いたい目的が違います。

  1. 守りのセルフケア(痛みのコントロールのため)
    初診から数回の施術のとき(まだ腰の痛みが抜けていない段階)

    1. 次回まで辛さが出ないように、痛み止めの効果を狙って

    2. 今後、もし痛みが出たとしても多少の痛みであれば整体に頼らずに、患者自身で痛みを楽にできるように

  2. 施術計画の中の攻めのセルフケアとして
    初診から改善まで全般

    1. 階段を登るように小さな目標をクリアしながら大きな目的を達するとき、せっかく登った階段を下ることがないように、整体直後の体の状態を維持し、次回は本日の整体後の体の状態から施術をスタートできるようにするため

  3. 次回に狙いたい部分を、事前にケアしてもらっておく
    痛みや辛さが無くなり、腰痛が出ない体を作っていく段階

    1. 階段を自分で登っておいてもらう(学習であれば予習のように先回りしてケアしておいてもらう)ことで、整体に通う回数を減らす。

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