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ドローインで内臓を安定させる

強い選手は胃腸も強いと言います。

胃腸が強いから、食事をしっかり取れる
⇒食事をしっかり取れるから、良い練習ができる
⇒良い練習をするとお腹がすくから、食事をしっかり取る
⇒食事をしっかり取るから、良い練習ができる・・・

というように好循環が生まれます。

しっかり食べることができれば、体も回復するので怪我もしにくくなります。風邪などで体調を崩すことも少なくなります。

内臓疲労

内臓も筋肉でできているので疲労します。
内臓は疲れると下垂と言って、本来あるべきポジションよりも下がってしまいます。特に顕著なのが胃と腸の下垂です。胃が下がってしまう胃下垂というのはよく耳にします。

胃下垂は胃の入り口のポジションはそのままなのに、出口の部分が下に向かって伸びて歪んでしまっている状態で、消化能力が本来の1/3ほどに下がってしまうこともあるそうです。腸は栄養を吸収する働きが落ちるのでお腹を壊しやすくなったりもします。

当然消化の時間が伸びるので、いつまでもお腹がいっぱいのような感覚がしたりしますし、下流にある臓器にも負担がかかるようになります。

飲みすぎたり、食べ過ぎたりした次の日は、筋肉を使ったわけでも無いのに体が重だるく感じます。内臓の疲れは体全体の疲労感につながっているので、練習にも響いてきます。

内臓を正しいポジションに保つ

内臓は、横隔膜、腹横筋、骨盤底筋に囲まれた腹腔の中にあり、まわりにある臓器などに膜や靭帯によってくっついて支えられています。骨では支えられてはいません。内臓は体幹の筋肉で支えられています。

内臓をスライムに見立てて考えてみます。
スライムをビニール袋に入れて、床に置けばベチャーっと広がってしまいますが、キッチリとした箱に収めれば箱の中でスライムは正しい位置で安定してくれます。これと同じように、内臓を収める箱の役目をしているのが体幹の筋肉で、箱の底が骨盤底筋群、蓋が横隔膜、側面が腹横筋です。

体幹トレーニングをすることで、内臓は正しい位置に収まるようになります。

体幹トレーニングの基本は腹式呼吸です。
腹式呼吸をすることで、体幹の筋肉が鍛えられますが、それ以外にも横隔膜が上下することで、呼吸のたびに内臓のマッサージが行われます。

また長く息を吐くことで、自律神経の副交感神経が整うことで、内臓の働きも良くなります。

また、激しく体と動かすとお腹の中で内臓も激しく揺さぶられます。
お腹の中は、体幹を鍛える器具のウォーターバッグの中の水のような状態になっています。動くたびにバシャバシャとお腹の中で内臓が移動します。

バスケのような、ストップ・アンド・ゴーを繰り返すようなスポーツでは、体はストップしても、お腹の中の内臓は急には止まってくれません。

ドローインでお腹を締めることは、内臓を安定させて体全体の動きやすさにもつながっています。

強い選手は総じて体幹の筋肉も強いものです。
そのため内臓も適正な位置に収まっている。
内臓の働きも良いから、栄養もしっかりとれて良い練習ができる。
だから更に強くなる。というつながりで考えることができます。


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