下がった内臓を持ち上げる
内蔵も筋肉でできているので、無理をかけると疲労します。
そして疲労すると元々ある位置から下にさがるようになります。
内蔵が下がるとは
内蔵が下がる??という人も、胃下垂という言葉は聞いたことがあるかもしれません。重力に引っ張られて胃が足元の方に向かって下がってしまっている状態です。
胃ばかりでなく、腎臓や肝臓、腸や女性であれば子宮も重力に負けて下がって内臓の働きも下がってしまいます。
内臓下垂は腰痛の原因になる
内蔵は下垂すると、臓器の働きが悪くなるばかりでなく、腰痛の原因にもなります。
内蔵の位置が下がると、重心の位置も下がってしまいます。
体幹も安定しなくなるので、腰も不安定になり歩くたびに、腰が左右にブレるようになります。
重いものを持っても腰が重さに耐えられなくなります。
普段だったら何でもない動作であっても、内蔵が下垂すると腰を痛めてしまうことに繋がりやすくなるのです
慢性腰痛は内蔵が下垂している
3ヶ月以上続く腰痛を慢性腰痛と言います。
慢性化すると体に腰痛が定着してしまって、治りづらくなると言います。
そのため、整体に行って腰痛が改善したと思っても、数日でまた痛みがぶり返してしまうことがよくあります。
その原因の一つに内臓の下垂があります。
お尻や太ももの裏など、腰痛に関連の深い筋肉を調整しても、内臓の位置が改善されていないから再発してしまうのです。
そのため、腰痛患者をみるときは、必ずお腹の状態を確認し、下がっていれば上げるように調整するようにしています。
なぜ内蔵は下垂するのか
そもそもなぜ内臓は下垂するのでしょう?
一番大きな原因は腹式呼吸がうまくできないことです。
腹式呼吸は吸ったときは、横隔膜が内臓を押し下げるので、お腹が膨らみます。逆に吐いたときには、歯磨き粉のチューブを握るとニュルッと歯磨き粉が出てくるように、お腹を凹ますことで内臓が引き上げられて空気が外に出ていきます。
そのため歯磨き粉のチューブを握る力が弱いと歯磨き粉が出てこないように、お腹を凹ませる力が弱いと、内蔵が下がったままになってしまいます。
実際、慢性腰痛の人は腹式呼吸が苦手で、お腹を凹ます(ドローインと言われます)ことができません。
そのため、整体などで内臓を持ち上げて腰の痛みを改善したとしても、普段の呼吸がしっかりできていないと、内蔵はまた下がってきてしまいます。
内臓を正しい位置にリセットする
ここまで、内臓は疲労すると下垂する。そして内臓下垂は腰痛の原因にもなる。内臓の位置を戻すには腹式呼吸でしっかり息を吐くということをお伝えしました。