小学校卒業と制服拒否の春

制服を着ることに対して非常に違和感を覚えていた息子氏。
それって反抗とかではなくて、どうやら制服に対する恐怖のようなものだとおもうんだけれど。
なぜなら診断がない幼稚園の時の園服なんも問題なく着用できていたわけですよ?
ランドセルも背負っていました。

でも「中学校に行くのは断然拒否だ!」


これ小学校入学直後からずっと、本人が怖がっていて。
進学の際にこれは問題になるだろうから五年生くらいから中学校と連携を取りたい…と教育相談で支援級に入れてくれ頼む!と依頼してそれとセットで行われていた私の希望。

結果。中学入学直前の三月までこの話し合いは一切行われてなくて
そのうえで小学校の先生は「中学のことはわからなくて」といい
中学校の先生も「小学校のことはわからない」というので

最初から連携ではなく教育ってぶつ切りなんだなぁっていうことも学んだ春でした。

六年生でようやく支援級相当としぶしぶ教育委員会からお達しをいただき
でも、コロナウィルス感染症で登校しなくてもいい時期も増えて
結局賞味半年出席したんだろうか?っていう夢みたいな支援級の一年を過ごし
卒業になってしまったわけなんですけれど。

最終的に卒業式も拒否したので卒業式の午後、校長室に卒業証書をもらいにいきました。
本当はそれも「ボクがいかなくていいじゃん」って感じだったんですが


「先生たちは仕事でやってんだよ。無駄な仕事を増やしたら大変でしょ」で
のりきりました。

一生懸命保護者を「泣かせよう」っていう演出(のようなもの)を感じて
わたしはしらけまくってましたけど。まぁ卒業式本体は厳かに感動的だったのでしょう。

結局そんなもん「ありふれた日常の一日」で「スタンダードデイタイム」ですよなにやってんすかおまえはバカか?
(と頭の中の出川哲郎氏のコメント)

小学校最後の年の支援級の仲間は息子にとって「初めてできた集団での友達」みたいな仲間みたいな。

でも。特別支援教育を受けるメンバーなので
特別支援学校へ
私立の中学校へ
地域の支援級へ(これは学区の違いなんかもあるしね)

で、卒業式を終えてみんなバラバラになる。

息子は知ってる。

そういう「誰かとずっといっしょにいたい」って感情や
「じゃあ同窓会でねw」みたいなありふれた。ほんとうにありふれた
『またどこかで』がない仲間たちなのである。

障害の程度でいえば「ひとり」で今後外出するとかもあやうい子どもたちなので。

このクラス。先生も含めて「ボクはもう二度とここに戻れないし。だれとももう二度と会わないだろう」っていう落胆。

いくら先生たちが「みんなずっと仲間だ」とかいっても
物理的に「ふーん?どうするん?」ってなっていた息子氏。

卒業式まで見ていて保護者のこっちの胃がキリキリ傷んでしょうがなかった。

その大好きな仲間たちと、卒業式でお別れしようが
もう二度と会わないんだから三月以降出席しなくたってよくない?いま終わりにしようよ。そんな二月と三月だった。

で。その間。

保護者はともかく。
中学校の支援級の先生らに
「登校できそうもないんでどうしたらいいんすかね?」の最適解をもらうために必死に動いたんですけど。

結論からいえば

日中支援をやっている児童デイサービスに平日通っている証明書を提出することで中学校に登校したことと同じ扱いにしてもらえる。ということになって

息子は中学校に行くことを強制されなくなった。

制服が苦手でっていうのが第一の理由だが

本当の理由は「息子氏の学習支援を中学校の支援級では続けることが難しい」ってことであった。

(五年生まで通常級で学んでいて、書字障害があるわりには成績はクラスの上位だったわけで…)

一応「情緒級」に配置されるようだったのだが情緒級でそういうパターンの学習能力が高くて知的にも高く。勉強に気持ちを傾けられる子は
手厚い私立中学に行ったりするでしょ?

(特別支援級用とかの教科書はググれば中学三年生まで内容を見ることができるので…そういうことでよろしくお願いします…)

支援級在籍に限らず。普通級でも「中学校に登校したくない」というオーダーのようなものはけっこうあるみたいだった。雑談レベルできいたことですけど。

世の中の話では「絶対中学にいかなきゃならない」みたいな感じだったはずなのですこしだけ拍子抜け「こなくていい方法」のようなものは
普通に中学校側が持っているというかそういうものっぽい。

大事なのは在籍しているこどもを「見失って大問題」になることがやべぇので
わたしは日中支援での出席データとかを毎月なら毎月
学期ごとなら学期ごとに運ぶ。といったのが。話の早くなった要員かもしれないっすね。


別に中学校自体が敵でも味方でもない。
コストパフォーマンスはとても高く。
本当に普通だったら普通に登校したほうがベストなんですけどね
という話は中学の支援級の先生やまぁそういうひとたちにいくらでも伝えた。

わたしが「行かせたくない」とおもっているわけではない
わたしはあなたたち中学校に敵意を持ってないです。

そういう風に。

義務教育はこどもが「教育を受ける権利」のことを保護者が。
それを邪魔しないこと。

こどもたちには権利がある。

面談でそれを延々けっこういい続けた。


勉強はできても制服が着られないんだから
進学先?そんなもん最初からないよ。
そういう風に制服を着られないくらいこだわりがつよいんだから
将来どこにもいくところなんてないってわかっていて

今を自由に生きてる。それだけです。と私は伝えた。

その手間を惜しんでどうするんだね?

というわけで
何の問題もなく小学校を卒業して中学校をスルーすることになった。

それでも中学校は年齢がきたら勝手に卒業させてもらえるしね。

いいんだよこういうのでいいんだよ。


ただこういうのでいい。って云えない人が世の中にはいっぱいいるってことも知ってる。

ただただ、ボクは息子が生きていられたらそれでいいんすよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?