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言葉には意図して伝える意味と意図せず伝わる意味がある#61
こんにちは。わくわくらすです。
天気の子を見て
先日「天気の子」を見ました。映画館でも見たので2回目の視聴になりますが、個人的に好きなシーンがあります。それは小栗旬演じる須賀というキャラクターが主人公に言った一言です。
「どうせ世界なんて最初から狂ってんだ」
私たちが思っている普通や当たり前、正常なんてものは最初からなくて、常に世界は狂っているのではないか。映画の中でも江戸時代と今の日本の気候や土地は全く違ったとも言及されています。
私たちにとっては江戸時代は狂っていて、江戸時代の人にとっては今の日本が狂っているのかもしれない。普通なんてものはたった200年くらいの間でも容易に書き換えられてしまうものなのかと思いました。
狂ってしまった世界
さて、去年の今頃と比べたら本当に世界は狂ってしまったなと思います。コロナという言葉を聞かない日は1日たりともありません。コロナは日本に多種多様な人がいるということを改めて浮き彫りにしました。
あっちを立てればこっちが立たず、どこかに向かって手を差し伸べたら、反対側では手を振り払われる人もいる。そんなことを教えてくれた気がします。
テレビや新聞などの報道では、毎日のように国や専門家が警告を促しています。私が今日見た専門家はこのようなことを言っていました。
「みなさんのほとんどはしっかりと感染対策や自粛をしていただいています。一方、一部の人たちはそれでも出歩いています。そのような人たちのご理解を得られるように国や私たちが発信していかなければと思います。」
言っていることは何も間違っていません。協力している人たちには感謝を、そうでない人には注意をする。このようなやり取りが毎日行われています。
言葉には2種類ある
私は言葉には意図して伝える意味と意図せず伝わる意味の2種類があると思っています。
先ほどの専門家の発言を例にすると、「感染対策や自粛をしていない人は今すぐしてください」という意味があります。これは意図して伝える意味だと思います。
一方、私はこの発言が「感染対策や自粛をしていない人がコロナに感染する」という意図せず伝わる意味を発していると思います。
感染を100%防ぐ方法がない以上、一番有効なのは人と接触しないことです。できるだけ接触機会を減らすために自粛が推奨されています。コロナに感染していない人は「自分はコロナに感染するような行動をしていないから感染しないんだ」と思うことでしょう。
逆に言えば「コロナに感染する人はコロナに感染するような行動をしているからだ」という決めつけ、イメージが先行しているような気がします。
いくらマスクや除菌をして感染対策をしても、コロナになってしまう人はいます。むしろ、ほぼすべての人がそうではないでしょうか。にもかかわらず、感染は自己責任という風潮が強すぎると思います。
私はその原因の1つに、報道の仕方と私たちの情報の受け取り方にあると思います。感染対策をすればコロナにはかからないという誤った情報の受け取り方をしている人もいるのではないでしょうか。どんなに対策をしてもかかるときはかかります。そのことに目を背けてしまうと、かかってしまった人を非難したくなります。
思えば、私たちは子どものころから風邪をひいたら「腹を出して寝ていたからだろう」とか「日頃からきちんとした生活をしていないからだ」と自身に原因があるように言われてきました。もちろんその場合もありますが、そうでないこともあります。体調を崩すのは、自己責任という構図はいつからできたのでしょうか。
最後に
私が住んでいる北海道は感染者数が減少傾向にあるとテレビでは言っています。しかし、北海道は日本で最も面積の広い都道府県であり、他の場所に比べると人口密度が全く違います。それなのに、北海道の事例を全国にも適用すべきだという考えには私は疑問が残ります。
例えば私の住んでいる町の人口は5000人程度であり、面積もそれなりに広いです。首都圏では私の町と同じくらいの面積に数十万人住んでいるそうです。北海道は札幌や旭川、函館のようなメジャーな町以外はほとんどがこんな感じです。だから私はあまりにも北海道を参考にしすぎるのも危険だと思います。
1日も早くこの狂った世界の形が変わることを願わずにはいられません。
お読みいただきありがとうございました。