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#堕天使

堕天使《短編》

堕天使《短編》

冷たい雨が降っていた
君はずぶ濡れになりなっている
それでも泣いているのが分かる

俯き加減で、それでも
下から私を真っ直ぐに見ている。

君は、滴り落ちる雨に濡れた
脚をゆっくりと私に向い
両の手くびを合わせて
私の目の前に差し出して

『かたく縛って下さい』と言う。

私は、黙って彼女の肩を抱いて部屋に招き入れ
洗いたてのバスタオルを渡した。

なんの躊躇いもなく濡れた服を脱ぎ
背中を向けて濡

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