お客様のニーズに近づいていく介護のススメ
こんばんは。ようちゃんです。老人ホームで介護士の仕事をしています。
よく介護施設は病院のような治療をする場所ではなく『生活をする場所』であると言われています。しかし、介護施設の時間の流れは生活している高齢者ではなく、施設で決められた時間中心になっていることが多いように感じます。私の職場で例えると食事について、朝食は7時30分、昼食は11時30分、夕食は17時に厨房から届くようになっています。生活している高齢者は全員時間通り食堂に集まり一斉に食べ始めています。また水分の提供について10時と15時に提供すると暗黙のルールがあります。それ以外の時間に「なにか飲みのもがありますか」と希望があった際に「時間までまってください」と言う職員もいます。逆にいまは夏場で水分を多くとってほしいと号令がかけられているため、時間に関係なく提供しています。
排泄や入浴についても曜日や時間で管理されていることが多いです。最近の出来事ですが、男性高齢者がテレビで高校野球を観ていました。「お風呂の時間だから」ということで中断して入浴されました。戻ってくると試合は終わっていたなんてこともありました。また他の高齢者は「今日は入りたくないから」と言うと『入浴に拒否あり』なんて問題行動がある人なんてレッテルが貼られてしまうこともしばしばあります。
正直な話をすると、私も18年介護の仕事をする中、数年は一生懸命、施設が決めた時間通り仕事をするにはどうすればよいのか考えながら行動していました。だからこそいまは、少しでも私の介護の価値観に共感してくれる人がいれくれたらうれしいし、目の前に高齢者の生活が少しでもよくなればいいなと思いながらこの記事もいます。
介護施設が病院とは違い、『生活の場』であるならば、目の前の高齢者がどんな人で、どんな価値観をもっていて、どんなことを大切にしていて、今後はどんな生活を望んでいるのかニーズを感じ取り近づいていくことも介護の技術の一つであり今後もっとも求められることだと強くもっています。
「介護は誰でもできる仕事だよね」なんて言われ方をすることがあります。確かに誰でもできる仕事です。だからこそ、誰でもできる仕事から抜け出すには、日々話、提供するサービスの価値を上げていくことが必要だと思います。今日も読んでくれた人ありがとうございました。少しでもお役に立てていたらうれしいです。
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