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福祉の根になる

「フクノネ」という名前はここから名付けた。

私の父は脱サラして保育所を始めた。早くに病気で出来ることが減っていく祖父と、生まれ育ち出来ることが増えていく私を見て、インクルーシブ社会の実現を志した。

「壁のない保育」を掲げ、重症心身障害児を預かる児童発達支援施設を保育所と同じ建物内に作った。今は、まだ市区町村まで要綱が降りてきていない「こどもの居場所創設事業」を先んじて進めようとしている。

そんな父も還暦を迎え、若い人材の育成に目を向け始めた。
数年前、ある保育士が自身で事業をやってみたいと手を挙げた。父はその心意気を大いに評価し、2園の運営をその保育士が立ち上げた法人に委ねた。

その法人は数年後、運営が立ち行かなくなり、2園は父が再度引き受けることになった。

昨今の福祉業界においては、適正な法人運営が問題視され、人手不足や後継難により継続困難な法人が増加している。

保育や介護、障がい福祉等の社会福祉事業の運営は、会計基準や税制等の内部管理、専門人材が現場を占めることでの人材マネジメント等、一般事業法人の運営とは一線を画す。

(勿論一般事業法人の経営も同じだが)「やる気」や「熱意」「想い」だけでは決してうまくいかないのが福祉経営である。

ただ一方、この「やる気」や「熱意」「想い」が無駄になってしまうことは勿体ないと感じる。福祉施設を利用する利用者においては、こうした想いから創り出される「素敵な現場」こそが守られるべきものであるからだ。

私はこうした「想い」を手助けし、福祉業界の健全な継続と発展が成されるために、長年勤めた金融機関に許可を得て「フクノネ」という会社を立ち上げた。
父が目指すインクルーシブ社会に向け、私なりのアプローチで「福祉の根」となりたい。そうした「想い」からだ。

2022年には「福祉経営を学ぶeラーニングカレッジ」を設立、2024年には「福祉経営基礎検定」という検定も創設した。
福祉の未来を支えることは、日本の未来を支えること。
もちろんこれははじめの一歩に過ぎないが、未来のためにできることとして少しずつできることから始めていきたい。

#未来のためにできること


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