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PSA等の鑑定品カードを飾る際の紫外線対策(UV対策)について
はじめに
皆さん、こんにちは!
カード収集が趣味のララと申します。
思考の整理のためと、もしかしたら調べたり、考えたりしたことがお役に立てる可能性があると思い、この度noteを書くことにしました。
初めてのことなので読みづらい部分もあるかと存じますが、もしお時間が許せば読んでみてください。
今回はPSA等の鑑定品カードに対してのUV対策について個人の感想をまとめたものです。とても長くなってしまいました。案件とかではないです笑
どこからもお金も商品も貰ってないです。
UV対策の必要性
早速本題ですが、私はカードを飾る派の人間です。
せっかく好きなカードを買ったのだから、できる限り見たい、飾りたいという気持ちがあります。
ただ、そこで気になるのが紫外線によるカードの劣化(主に日焼けによる色褪せ)です。
紫外線と聞くと主に太陽からの直射日光を想起しますが、室内でも蛍光灯等の照明の光に紫外線は含まれているため、何も対策していないとインクの退色や素材の劣化、日焼けをしてしまいます。
各鑑定会社(PSA、BGS、CGC等)のケースにも一定紫外線を抑える効果があるようですが、気持ち程度なので当てにしない方が良いです。
カードを飾る際の個人的な想い
UVカットスリーブをつけた上で飾るのが最も手軽且つ安価な方法だと思いますが、もっと豪華に飾りたい、UVカット効果を高めたい等の気持ちが出てきたため、より良い商品や方法はないか調べました。
大まかな満たしたい気持ちは以下です
飾りたいけどなるだけ劣化させたくない!
視認性が落ちるのは嫌だ!
デザイン性が高まれば嬉しい!
安けりゃ安いほど良い!
これらを踏まえて、「多分、これなら大丈夫じゃね?かっこよくね?」と納得できる商品、組み合わせが自分の中ではまとまったので、共有します。
いや、UVカットスリーブだけで十分だろって意見の方とは価値観が異なるので参考にならないかと思います。個人的感想であり、適当な部分、間違ってる部分があるかもしれないので、ご了承ください。
結論
FlexFilmはマスト
あとはスペース、予算、好みの問題
結論、透明度の高さとUV対策効果から大切なカードにはFlexFilmをマストで装着することにしました。FlexFilmとはPSAやBGS、CGCのスラブ(ケース)に貼り付けるUVカットフィルムです。携帯画面に貼るフィルムみたいなイメージで、簡単に着脱可能です。
これを貼るだけでかなりの紫外線対策の効果が期待でき、カードを劣化を抑えることができます。
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Before写真撮り忘れました。すみません
※緑のケースは別商品です
接写でないと写真に写すのが難しいレベルの透明度で、フィルムを貼っていると言われないと気がつかないと思います。
UV対策ができる且つ視認性が落ちないため、付け得であると判断し、FlexFilmに関してはマストで装着しようと思いました。
また、他アイテム(スリーブ、アクリルケース等)と組み合わせる際に干渉しないことも良いなと思いました。
PSAに対してフィルムを貼る場合は、右下のPSAのロゴマークの箇所に合わせてフィルムも切り取られているのでここに合わせると良いかも。
FlexFilmのUV効果検証動画
この検証動画によると以下の結果が検出されています。
※測定機器の精密さは不明
PSAケースのみ
UVR:約14%
IRR:約10%
VLT:約88%FlexFilmのみ
UVR:約100%
IRR:約11%
VLT:約87%PSAケース + FlexFilm
UVR:約100%
IRR:約14%
VLT:約83%
参考
1. UVR(Ultraviolet Radiation / 紫外線放射)
紫外線放射とは、波長が100〜400nm(ナノメートル)の電磁波を指す。
カードの色褪せや劣化を防ぐために、UVRの遮断率が非常に重要で、高ければ高いほど良い。
2. IRR(Infrared Radiation / 赤外線放射)
赤外線放射は、波長が700nm〜1mmの電磁波を指す。赤外線はカードそのものには直接の影響を与えにくいが、熱による影響を軽減するために役立つ。ただ、高温環境下でカードを保管するケースはないと思うので考慮不要か。
3. VLT(Visible Light Transmission / 可視光透過率)
VLTは、眼鏡やサングラス、フィルムがどれだけ可視光を通すかを示す指標。数値が高いほど多くの光を通し、数値が低いほど光を遮るため、飾る場合においては高い方が良い。
※ただ、数値が高すぎると紫外線も透過する可能性が上がるっぽい。
この結果だけ見ると「最高じゃん」となります。ただ、PSA用のFlexFilmは2枚構成となっており、どうしても一部隙間が空いてしまうため、その隙間から紫外線が入ることを動画製作者は懸念しています。フィルムがケースより少し小さく作られているのでこの隙間だけでなく横からも多分紫外線入ると思うけど。
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そして表側のみに装着することを想定して作られていると思うので、裏側からの紫外線もケアする場合は別途その分を購入する必要があります。
※ただし後述する他商品でカバーすることができると判断したため、私は裏面のケアはしません
FlexFilmのUVカット率と持続性
UVカット率、効果の持続時間、交換時期についてHP上では確認することができなかったため直接販売しているGradedGuardに質問しました。
回答は以下
第三者機関によるテストで99%以上のUVカット効果があることを計測しているよ!
持続性についてはまだ完全なテストはできていない!でも今後更なる検証予定だ!
参考:仮に5個注文する場合
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1個1600円で鑑定品3枚分の保護シールが入っているので、5個買う場合は8000円、鑑定品15枚分となる。送料や税金諸々含めると1枚あたり約945円(14,172円/15枚)と「結構高い、、」となるが、よくセールをやっていたり、メールアドレスを登録すると15%OFFクーポンを貰えたりするので、この金額感よりは安く抑えられるはず。
僕は心配性なのでこの金額で大切なカードを守れる安心感を買えるなら全然アリかなと思っています。てかすぐに日本で同じような製品出そう。
隙間からの紫外線は気になるものの、他商品と干渉せず、透明感も保ったままなので、後述する他商品と組み合わせればいいやと。
他商品選択肢
UV対策を強化したい場合や、デザイン性を向上させたい場合は以下の選択肢から予算やスペース、好みで選べば良いと思います。ただ、偏っていると思うので参考程度に、おすすめあればぜひ教えてください。
UVカットスリーブ
透明度を重視するとUV効果が下がり、UV効果を重視すると透明度が下がるというジレンマ。有名どころのUVカットスリーブも使ってみたが、かなり濁った印象となり視認性が落ちたので良いものがあれば知りたい。現状これだ!というものが見つけられていないが、以下商品は透明度は高いので、今のところ使用している。
※UV効果の検証はしていませんが85%以上あるらしい。
UVカットアクリル
そのまま飾るより豪華になるし、視認性も保たれて、UV効果も期待できる。安くても3000円くらいするが、大切なカードには用意したい。「PSA アクリル UV」とかで検索すると沢山出てくるので好きなもの選ぶと良い。個人的に利用した商品で良かったものは以下
with:D クリスタルBlock
約97%のUVカット効果があり、重厚感もあって映える。かなりボリュームがあるのでスペース必須。アクリルケースも含めると18,000円と結構な金額になる笑
本商品以外にも様々な商品バリエーションがあり、予算やスペース、好みに応じて様々な選択肢があるので探してみてください。
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ヨロズラボ PSA専用 マグネットローダー アクリルブロック uvカット (PSA用(クリア))
安価で良い商品だと思う。ただ、定期的に在庫が切れる。(2024/12/13現在も在庫切れ)
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2,580円+送料
UVカット率99.9%以上の効果と、カードを華やかにできるアルミニウム合金製のバンパーがついたマグネットホルダー。UV対策とデザイン性を兼ね備えた上で、2,580円は格安すぎる。内側の黒枠がガラスとアルミを接合するために必要らしく、外枠と内枠のカラーを統一したいという我ながらクソ面倒なこだわりがあるため購入には至っていないが、そんな人は少ないと思うのでおすすめ。今後商品ラインナップが増える可能性もあり。カラーバリエーションが増えて欲しい。
PSA対応4,980円 / ARS対応5,980円
(通販で購入する場合はおそらく+送料)海外のUV加工を施した生産時UVカット率99.99%以上、また非常に経年劣化しにくい鑑定品ケース。僕の観測範囲だと日本で出ている商品の中では一番カラーバリエーションが豊富。ARSにも対応していることもポイントか。
店頭で購入できるっぽい。アドレナリン日本橋店のXのディスクリプションを見る限り、通販もしているみたいだがどこに通販ページがあるのかわからなかったので、欲しい方はDMしてみても良いのではないでしょうか。メルカリでも買える。
【💎各種鑑定品保護ケース販売中💎】
— アドレナリン日本橋店 (@Ado_renalinemax) January 28, 2025
ARS対応の鑑定品保護ケース
・グリーン🟢
・レッド🟥
・ブルー🔷
・ピンク🎀
・ゴールド⚜️
・ブラック⚫️
1個 ¥5,980-
PSA対応の鑑定品保護ケース
・レッド🟥
・ブルー🔷
・シルバー🪙
・ピンク🎀
・ゴールド⚜️
・ブラック⚫️
1個 ¥4,980-
大好評販売中です❣️… pic.twitter.com/Xo67tEzgiH
海外の商品
GradedGuard Case
約1600円~+送料+関税等
鑑定ケースの外側につけるカラーバリエーション豊富なアクセサリ。外枠だけ色のついたiPhoneケース、iPhoneカバーみたいなイメージ。普通に飾ることに飽きて、色々カスタマイズしてみたい方におすすめ。教えてくれたMさん、ありがとうございました。
「Case」と聞くと鑑定品全体を覆うようなイメージを持つかもしれないがそうではなく、Caseの裏側にだけ透明なアクリル?面が存在しており、鑑定品の裏面をCaseの表側からはめ込んで装着する形となる。つまり、はめ込んだ後の鑑定品の表面には何も保護するものがない仕様のため、この商品自体にUVカット効果はない。(裏面はわずかながらUV効果あるらしい)表面はそれこそFlexFilmでカバーしてねってことだと理解している。この形状をテキストで説明するの難しくてビビる。
取り付け方詳細はこちら:https://gradedguard.com/pages/installation万一落としてしまったときにカード、鑑定ケースを守ってくれる。地震がいつ起こるかわからないので、落とすだけでなく「落ちる」可能性もケアすべきではないかと思ったのも購入の理由の一つ。
比較的安価且つカラーも豊富であるため買いやすく、カードに合わせてカラーを選ぶ行為が結構楽しい。「意外とこの色とこのカード合うな」みたいな発見もある。写真を撮るだけの用途でも映えるので気に入っている。
FlexFilmや後述するPhantomdisplayと組み合わせるとUVカット効果+デザイン性の両立ができる。日本への配送もできるし、ここから前述したFlexFilmも購入できる。
結構キツめに作られているので、鑑定ケースにぴったりなスリーブを装着したとしても併用できない。
少し前までトレカショップ竜のしっぽ さんで、なんと税込500円で販売されていた笑
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約4000円~+送料+関税等
カラーバリエーション豊富なケース。GradedGuardとの違いは外枠だけでなく鑑定品を覆うケースで、これ一つでUV対策も兼ねられる点。
個人的には以下2点から購入を見送った。
内側の黒枠が気になる(外枠と内枠のカラーが乖離する)
→気にならない人はGradedGuardよりUV対策効果が高められるのでおすすめ。日本への直接配送は多分不可
→海外から物を購入するという経験があまりにも浅いので良い方法があるのかもしれない。後述のPhantomDisplayから購入できるようだが、slabmagsのHPと比較したらカラーバリエーションが限られていた。
約3000円~8000円+送料+関税等
海外のUVカットアクリルケース。値段が高くなるほど厚くなり重厚感が増す。それに伴いUVカット効果も上がる。一番良いやつは99.6%のUVカット効果があるらしく、アクリルケースのデザインとしては一番好み。
鑑定品ケースはもちろん、slabmagsやGradedGuardを装着した状態で保護できるコラボ商品があることもポイント。予算が許すなら全てこれにしたいと思っている。インスタで海外のコレクターがよくこの商品使っているのを見かけるが、とてもかっこいいので購買意欲が掻き立てられる。興味ある方はInstagram等で「PhantomDisplay」と検索してみてください
今後の商品併用パターン
最重要カードの場合
デザイン重視
FlexFilm + GradedGuard + PhantomDisplay
PhantomDisplayをゲット次第、画像追加と加筆予定です。
UV対策重視
FlexFilm + UVスリーブ + UVアクリル + アクリルケース
ショーケースのUVガラスも含めると5重だが、ここまでやる意味はないのかもしれない。自己満の世界
重ねれば重ねるほどUV効果は上がり、透明度は下がると思われるが、個人的には2のパターンでも透明度は十分満足できるレベル。
後述する計算式によると4重であれば少なく見積もっても理論上はUVカット率99.99%となるらしい。
ラフに飾りたいカードの場合
デザイン重視
FlexFilm + GradedGuard
FlexFilmだけだと紫外線対策としては隙間がある等の理由により多少の不安は残るので、「これだけじゃやっぱり紫外線気になるわ」となった場合はPhantomDisplayの費用を捻出するか、GradedGuardを外してslabmags or The Magnetic Folder For PSA等にするかも。
GradedGuardを装着したサイズを加味した透明度の高いUVスリーブ、欲を言えばカラーバリエーション豊富且つ内枠と外枠のカラーが統一されている形状且つ紫外線対策もばっちりの一つで完結するホルダーが欲しい…どこかにあるのかな
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ラベル付近に注目いただくと2枚の
フィルムが貼ってあることがわかると思う
UV対策重視
FlexFilm + UVスリーブ (スペース、予算があればさらにUVアクリル)
おまけ
UV対策商品の併用効果
そもそも併用して意味あるのか、考えすぎなんじゃないかと思い、ChatGPTに「カードの紫外線対策としてUVカットスリーブや、UVカットアクリル等の選択肢があると思いますが、 併せて使うことに意味はありますか?」と聞いてみたら以下が返ってきた。
※ChatGPTが適当言ってる可能性があるので、参考程度にしてください。
カードの紫外線対策において、UVカットスリーブとUVアクリルを併用することは、確かに効果的です。併用のメリットを詳しく解説します。
紫外線防御の強化
スリーブとアクリルのUVカット率が累積するため、より強力な紫外線対策が可能です。たとえば、スリーブが80%カット、アクリルが99%カットの場合、理論上残る紫外線は0.2%(= 20% × 1%)程度になります。
多面的な保護
スリーブはカードとアクリルの接触を防ぎ、カードの表面を傷から守ります。アクリルケースはスリーブごとカードを外部環境から守るため、二重の防御となります。
結論
重ねて使用することでより多くの紫外線をブロックする可能性が高くなるというイメージです。
とのことなので、透明度が自分が納得できる範囲で保たれるならできるだけ重ねたい。
理論上のUVカット効果
次の計算で全体のカット率が求められるらしい。
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例えばUVカット率90%のものを3つ重ねた場合、理論上のカット率は以下のように計算できます。UVカット率90%は、透過率が10%(100% - 90%)であることを意味します。
透過率10%のものを1枚重ねると、通過する光の10%が残ります。
2枚重ねると、さらに10%の透過率が適用されるので、通過する光は 10% × 10% = 1 %になります。
3枚重ねると、通過する光は 10% × 10% × 10% = 0.1%になります。
したがって、通過する光が0.1%である場合、UVカット率は理論上 99.9% になります。
これだけやって日焼けしたらまあしょうがないかという気持ちになる笑
効果の持続性・交換時期
UVカットスリーブやアクリルケースの交換頻度は、保存環境や使用状況によって変わりますが、紫外線カット性能や透明度を維持するため、以下のような目安で交換するのが理想的です。
1. UVカットスリーブ交換頻度:1〜2年に一度が目安です。
理由:スリーブは薄く、紫外線や摩耗による劣化が進みやすいため、長期的にはUVカット性能が低下する可能性があります。また、汚れや擦れがつきやすいため、透明度を保つためにも定期的な交換が必要です。
2. UVカットアクリルケース交換頻度:3〜5年に一度が目安です。
理由:アクリルはスリーブよりも耐久性が高く、紫外線カット効果も長持ちしますが、長期間使っていると表面が黄ばんだり、傷がついて透明度が落ちることがあります。アクリル自体の劣化が見られたら交換を検討するとよいでしょう。
3. 交換の目安
黄ばみや曇り:素材が黄ばんだり、透明度が低下した場合は、UVカット性能も落ちている可能性があるため交換が推奨されます。
傷や摩耗:スリーブやケースに擦り傷が増えてくると、鑑賞性が落ちるだけでなく、劣化によって保護性能も低下します。
保管環境:強い光に頻繁に当たる環境であれば、交換頻度を上げたほうが安心です。
スリーブやアクリルの劣化具合を観察しながら、数年ごとに交換することで、カードを長期間美しい状態で保つことができます。
持続性を加味して商品の交換をしないと、実は全然UV対策できてませんでした!すみません!という状況になりかねないので注意したい。この観点においてもFlexFilmは比較的安価だし、交換のハードルが低いため良いんじゃないかと思った次第。
使用する商品によって持続性が異なり、全部ケアするととんでもなくお金もかかりそうなので、ある程度の妥協と見ないふりは必要なのかもしれない。
偏った意見だと思うので、他におすすめの商品や感想等のコメントいただければ嬉しいです。
「♡スキ」を押してもらえるとリザードンが火を吹くはずなのでぜひ押してってください。
皆さんのより良いコレクションライフをお祈りし、筆を置かせていただきます。
ありがとうございました!
おわり