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大晦日に思う
さきほど2022年最後の日没を見、そのあと、薄暮になって来た南西の空に双眼鏡を向けた。最初は金星も見えなかったが、じきに確認できるようになった。そして金星から見て4時の方向に2等星か3等星ぐらいの明るさで小さく輝く水星を見ることができた。
水星の見えがかりは12/29頃に極大だったらしく、この日は矯正視力1.2の運転用メガネだけでも、水星を見ることができた。きょうは双眼鏡なしでは見えないくらいに暗くなっていた。
62年あまり生きてきて、水星を見たのは今年が初めてだ。教えてくれたT君にはまったく感謝している。29日には金星から見て2時くらいの方向、きのうの30日には3時くらいの方向だった。
今年も残すところあと数時間となったわけで、いやでもいろいろ思い出すことが多い。
3月の冒頭には、18年間一緒に暮らしてきた猫のミミオを送らなければならなかった。でも彼はそれで虹の橋を渡ったのだ。もう病気で苦しまなくてもいい。帰るべき空に帰っていったのだ。
6月頃には初めて日本野鳥の会静岡支部が主催する探鳥会にかみさんと参加してみた。世間には鳥好きの人がけっこういるものだなあと驚いたのであった。
探鳥会以外にも鳥見は続けていて、過去記事で書いたことともダブるが、今年もいろんな鳥を見つけることができた。
アカゲラやヤマガラは5月に本栖湖でキャンプしたときに見つけることができた。
ガビチョウを初めて見たのは田貫湖の西の入江のそば。検索ですぐにこれだとわかった。
ソウシチョウもきれいな声で鳴いていて印象的だった。日本平の山頂付近でかみさんが見つけた。
キビタキとコガラはそれぞれ本栖湖と西湖で7月に見た。特にキビタキは一度見たら忘れられないようなルックスをしていた。
秋になって感激したのは、とうとう家の前でオナガを見ることができたことであった。関東では珍しくもないこの鳥は、富士川以西の静岡県ではなかなか見ることができないようだ。鳥見を始めてからずっと探していただけに、最初に見たときは思わず歓声を上げた。1982年頃の東京・国立市の一橋大学キャンパスで見て以来の邂逅だったのだ。
オナガを見て間もなく、チョウゲンボウも近所で見た。トビやノスリなどを除く猛禽を見たのは初めてであった。
星見では、秋にとうとう生まれて初めて双眼鏡でアンドロメダ銀河を確認できたのが最大の収獲だったと言えると思う。もちろん巷間に流布している写真のように見えるわけではないが、中心部の明るいところがぼうっと満月くらいの大きさ、4等星くらいの明るさで見えることを知った。このときも深夜だったのに「見えた見えた!」とつい声を出してしまったのであった。
12月中旬の流星雨も見ることができた。流星雨(といっても30分くらい空を見上げていて3つほど見ただけだが)を見たのも、たぶん30年ぶりくらいである。
11月上旬にたまたま車中泊しようと思ってキャンピングカーで出掛けたら、大祭の日だったという、森町への遠征も印象的な経験だった。シトロエンHトラックを駆るN氏と合流して、彼と私と私のかみさんとで見て回った夜の祭の風景がたまらなくノスタルジックだった。
森町では治郎柿の原木にお参りしたご利益があったのか、掛川の事務所で会った森町の旧友に大量の干し柿をもらうというありがたいイベントに遭遇した。ほかでもいろいろ柿をもらい、これまで最も多くの柿を食べた秋になったことは間違いない。
12月上旬にも、甲府盆地南縁にあたる甲斐上野駅で車中泊し、このときは付近でエナガの群れを見ることができた。エナガも見たくてたまらなかった鳥だったので、かみさんと大喜びした。そして帰路には田貫湖でカワセミを発見し、芝川に住む旧友とも旧交を温めることができた。
物品関係では、今年いちばん強く記憶に残った買い物は、プリムスのシングルストーブ、P-136Sを購入したことであった。なにしろ野外用のシングルストーブを新品で買うのは10数年ぶりだったからである。
そんなことを書いているうちに2022年も暮れてゆく。今年も私の書いた記事を読んでくださった方々にはお世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いします。良いお年をお迎えくだされ。ピース。
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