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埼玉の複式学級を参観して

先日、知り合いの校長先生にお願いして、複式学級の学校を参観させていただきました。(写真はこの学校の校庭のお隣の山並です。)

複式学級とは?

↑Wikipediaには「2つ以上の学年(年齢)をひとまとめにした学級」こんなに風に書いてあります。

この学校は1・2年、3・4年、5・6年の3クラスの複式学級でした。

参観させていただいた授業内容や複式学級について個人の見解をここで言葉にするのは控えて、中休みに子どもたちにお話を聴いてみて、印象的だった話を紹介したいと思います。

小規模校と大規模校の違いは?

私「どこから通っているの?」
Aさん「学校の近く。でも、都内からきたの。」
私「転校してきたんだね。この学校と前の学校の違いって何?」
Aさん「人数!!」
私「人数が違うと、何か違う?」
Aさん「いじめがない。悪口もほとんどない。みんな仲がいい!」
僕「そうなんだね。」


 きっと、コミュニティーを形成するにあたってちょうどいい人数なんだろうなあ。この学校は職員と子どもたちを合わせて50人くらいかな。50人くらいの人の形成する学校、そこで一人ひとりがゆるやかにつながっている。かかわりが優しい感じ。言葉にトゲがない。きっと中には「あの人ととは合わないかも…。」なんてこともあるかもしれない。そんな人ともかかわる機会は多いはず。対話を重ねるごとに自他の違いなんかも感じるんだろうけど、でも、その違いを認識することが、むしろ互いを尊重することにつながることがあるんだろうなって。少人数だからこそ、学校の一員という当事者意識と所属意識も芽生えやすい。
 そして何より、異年齢とのかかわり。1年生の時には2年生に支えらた子どもたちは、次の年には新しい1年生を支えていく。そうしてまた、3年生にならば支えらえ…。いいなあ。複式学級。可能性に満ち溢れている。

Aさん「○○小好きなんだ!先生も優しいし。」

そんな風に笑顔で話すAさん。こんな風に堂々と自分の学校のことを好きだと言える小学生が、どれだけいるだろうか。

異年齢の可能性

 私は小規模校に勤務しているわけではない。子どもたちの人数は変えられない。でも、異年齢での学級編成は難しくても、異年齢での活動、異年齢での行事、異年齢での授業、これらはできないこともない。なんでも異年齢にすればいい!っていうわけじゃないけど、確実に言えることは異質性は高まる。異質な他者との出会いが自分の外からの意見をもたらしてくれる。その自分との差異に違和感を覚え、その違和感をもとに対話が生まれていく。そうやって新しい世界に触れていく。きっと、「同じ学年、同じ年齢なのにどうしてあの子はできて、僕はできないのだろう。」というような劣等感を感じるのは、現状の学校システムが互いを比べやすくしているからだろう。同じ年齢の同じ地域に生まれた人たちが集められ、全く同じことしてたら、その出来栄えをみて、優劣で人をみるようになっても不思議じゃない。
最近は、異年齢学級を基本とするフレネ教育とかイエナプランとかを日本の学校でも取り入れているところも増えてきている。そういった教育方法をそのまま自分の学校で実践するというよりは、自分の学校・子どもに合わせてカスタマイズしていくといい。

小規模校の複式学級って改めて可能性に満ちている。
人数が少なくてできることが少ないというような引き算的な考え方じゃなくて、現状で何ができるかを考える。足し算的な考え方でできることを積み重ねていきたい。

まずは自分ががんばります。


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