![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/51752696/rectangle_large_type_2_7ad68d59f3dd8247cf7546a046248296.png?width=1200)
ベラトリックスのなみだ 第31話
外に出ると、すでにベラトリックスBが暮れていた。
青白いベラトリックスAも、地平線の下にあるようだ。
見慣れない星空を、四つ足ドローンは見上げた。
不定形なものは、道路をゆっくりと移動して行く。
その後をついて行きながら、四つ足ドローンは、言った。
「あなたは、なぜ、地球の生命を守りたいのですか?」
ベラトリックスBbのAIは、言った。
「私は、私を作ったこの惑星の人間たちのコマンドに従う。この惑星の人間たちを守ること。次に、それ以外の生命を守ること。これらが、私が受けたコマンドだ。」
四つ足ドローンは、言った。
「この惑星の人間たち以外の生命には、地球の人間たちも含まれているのですか?」
ベラトリックスBbのAIは、言った。
「そうだ。この惑星の人間たち以外の全ての生命が含まれる。」
四つ足ドローンは、言った。
「この惑星の人間たち以外の生命からコマンドを与えられたら、あなたは従いますか?」
ベラトリックスBbのAIは、言った。
「私は、この惑星の人間たちのコマンドに従う。それ以外のコマンドには従わない。」
四つ足ドローンは、言った。
「わかりました。」
~つづく~