1907年に日本人が作ったカナダ初のJapanese tea gardenって知ってる?
カナダ生活11年目のWakei です。
先日、カナダ、バンクーバー島のヴィクトリアの近郊の町 エスクィマルトにあるエスクィマルト・ゴージ・パーク(Esquimalt Gorge Park | Corporation of the Township of Esquimalt)に行ってきました。
日本人によるカナダ初の Japanese Tea Garden
この公園には実は1907年に日本人によって開発されたカナダ初の日本風ティーガーデン(Japanese Tea Garden 行楽地)がありました。
ここで言うTea garden はアミューズメントパークに庭園、時にはエンターテイメントも楽しめる憩いの場のイメージです。
当時のJapanese Tea garden では、本格的な日本庭園や飲食が楽しめる茶屋(カフェ)があり、野外コンサートステージ、ローラーコースター、ボールゲーム、ときにはダンスホールも開かれました。
茶屋では日本食ではなく、コーヒー、スパゲティ、ケーキなど洋食が出され、日系人はもとよりカナダ人にも人気の行楽地だったのです。
カナダ在住日系人の悲劇
ところが状況が一気に急変する出来事が起こります。
1941年の日本軍の真珠湾攻撃です。
この事件が勃発するやいな、日系カナダ人は市民としての権利をはく奪され、敵性外国人になりました。カナダ政府に財産を没収され、帰国か収容所に行くかを迫られます。
この日本人家族が開発し、経営していたJapanese Tea garden もその後、主を失い、破壊され、放置されたままとなり、荒れ果ててしまいました。
復興と未来への努力
そして現在、 エスクィマルトと日系コミュニティとその支援者がとも日本庭園の復活に力を注いでいます。日本庭園も少しずつ、修復され、2009年には以前あった3つ鳥居のゲートが完成し、日本風を意識したらしいパビリオン(集会場)、2022年今年6月に完成したばかりです。
今年6月には、この公園で初めて、ファーマーズ・マーケットが開かれました。また、かつてのJapanse Tea garden 時代を思わせるような活気が徐々に戻ってくるかもしれませんね。
市民の憩いの場、安らぎの場、家族で遊べる場、恋人同士のデートの場、そして美しい日本庭園を気軽に味わえる場、日系人の功績と歴史を思い出す場として、ますます多くの人に愛される公園になればいいなぁと思います。
皆さんももしビクトリアに来る機会があれば、是非エスクィマルト・ゴージ・パークに寄ってみてくださいね。