季語: 風光る、光風、蝮蛇草、蝌蚪
① 風光る長き山脈終はりけり
② ジャム売りのまとふ緑や風光る
③ 光風の岩山の筋すべりゆく
(こうふうのいわやまのすじすべりゆく)
④ 放牧の黒き背に背に風光る
⑤ 天の原遊べる雲に光風に
⑥ ハーレーの黒き軍団風光る
⑦ 蝮蛇草ちらと悟りの頭見ゆ
(まむしぐさちらとさとりのつぶりみゆ)
⑧ 蝌蚪の園けふ分譲の幟揺る
(かとのそのきょうぶんじょうののぼりゆる)
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「ミラージュに乗って見に来た蜃気楼」
ではありませんが、車で何千里?海の近くまで来ています。道中、光風だ〜!おぉまた光風だ〜!と、句が湧いて(笑)きました。
①〜⑥: 車の中から見た光景です。
②、青空マーケットで、ジャム売りの女性が緑のワンピースを着ていました。ワンピースは文字数が多いのでドレスと思いましたが、正装ドレスのイメージになってしまうかな?と思い、やめました。
④は、道中の草原にいた、無数の黒っぽい牛のことです。④と⑤の句、「に」を多用していることに今気づきました。
⑥は、実際はハーレーではなかったです…。でもバイクもスーツも真っ黒い集団が、あっという間に我らを抜き去って行きました。
⑦: 蝮蛇草、見たことも聞いたこともなかった植物でした。「仏炎苞の中に花をつける」と説明されていて、仏炎って何?となりました。「仏像の後ろにある炎のようなもの」に似ていることから、「仏炎苞」と言われるらしい。あのベロッとした苞の中にちらちら見え隠れしている肉穂花序(ニクスイカジョ。芯棒のような花の部分をこう呼ぶと知りました)を、仏さまに見立てて詠んでみました。
⑧: 夫の実家がある地方都市。10年くらい前までは、田んぼにおたまじゃくしが沢山いたようですが、田んぼはどんどん姿を消し、新築の住宅地が次々とできています。
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たくさんの句をいっぺんに載せてしまい、すみません。皆さまの御句巡りも滞ってしまっていますが、ゆっくりまわらせていただきたいと思っています。
今日もお読み下さり、本当にありがとうございます!どうぞよろしくお願いいたします。