✈︎ 春の雑詠(初蝶、夜桜、チューリップ、花海棠、東風、げんげ田、仏生会)
初蝶や黒くもどせし金の髪
初蝶/三春(動物)
残業をしばし夜桜を待たせぬ
夜桜/晩春(植物)
産声の知らせ朝をチューリップ
チューリップ/晩春(植物)
学食へつづくお喋り花海棠
花海棠/植物(晩春)
工房を東風羊乳のあふれさう
東風/天文(三春)
げんげ田や運転席をねぎらはむ
げんげ田/植物(仲春)
(2024年4月8日、北米で日食)
日食を部族のしづか仏生会
仏生会/行事(晩春)
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まとめて登園の癖がついてしまい、七句もすみません。助詞の「を」を多用していることに気づきました。
一句目
学生時代、ダンスと勉学とバイトに燃えてずっと髪を金色にしていた姪が、入社式前日に久しぶりに黒くしたというのを聞いて。社会人生活スタート、エールを込めて。
二句目
別の姪が、定時で上がると夜桜には早すぎる…と言うのを聞いて思いつきました。「夜桜を待たせた」と、季語を擬人化しています💦
三句目
これまた別の姪に、無事に女児誕生。私の妹がおばあちゃんだなんて、びっくりです。知らせを聞いた朝、花瓶のチューリップが開いているのを見て詠みました。(トップの写真)
四句目
地元の大学へ行った際、女子学生達が賑やかにカフェテリアに入って行きました。花海棠と思われる花が満開でした。
五句目
先日、羊のチーズの工房見学ツアーに行ってきました。こぢんまりとした、家族経営の工房。ガイドさんが、今は羊乳の出がすごくよくて、タンクが溢れそうになることがある、というのを聞いて。非常に風の強い日でした。
六句目
チーズ工房までのドライブ中に、紫の小さな花が一面に咲いているところがありました。多分げんげ田とは違うと思いますが…。なんだかとても優しい気持ちになり、運転していた夫に「ありがとう」と。「ねぎらう」はちょっと上から目線ですねー
七句目
昨日は北米各地で、皆既日食や部分日食で大変盛り上がりました。前日も当日の朝もニュースでも何度も話題になっていたのに、家にいた私は、「天気が良いのにどうして急にかげってきたのかな?珍しいこともあるのねぇ」なんて。丸っと忘れていたのです💦嗚呼…。
日食や月食の時に、ネイティブアメリカンは静かに家で過ごすということを聞きました。太陽の死と再生と捉えているのかもしれないという説を聞き、ちょうど4月8日だったので、お釈迦さまの誕生日と合わせてみました。
長々と失礼いたしました。
どれか一句でも、感想やアドバイスなどいただけたらとても嬉しいです。いつも本当にありがとうございます。