季語:紗(しゃ)、軽羅(けいら)、羅(うすもの)
① 数珠の音の幾重に高く紗の袂
(じゅずのねのいくえにたかくしゃのたもと)
② 遠退けるバイクの僧の軽羅かな
(とおそけるばいくのそうのけいらかな)
③ 羅の若き美形の箏奏者
(うすもののわかきびけいのことそうしゃ)
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透けるような布の着物、夏のお坊さんの衣が浮かびました。
① 法事などで、お坊さんが、合掌したりお数珠をこすり合わせて鳴らしたりする前に、軽くさっと両腕を広げるような仕草をする...見たことがあるような、なんとなくの印象です。
② ずいぶん前に東京で法事に参列した際、一人で来られていたお坊さんが、全てが終了した後に、「では失礼いたします」と言って、さっとバイクに跨って帰っていかれました。7月のことでした。去ってゆくお坊さんの黒い衣が透けていたような、これもまたうっすらとした記憶です。
※「遠退く(とほそく)」=遠ざかる
③ お箏を習っている友人が、若きイケメンのお箏の演奏家がいるのよ!と言っていたことを思い出しました。なんとなく「羅」と合うような気がしました。
演奏会で羅をお召しになるかどうかはわかりませんけど...。
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トップの画像は、How's it going?さんのイラストを使わせていただきました。
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