父を追う母を、気が付けばワタシが追っていたのかもしれない。
ワタシは、有念の末に堕ちていたかもしれない。

でも、彼が引き留めた。
彼にできるなら、ワタシにも。

朽ちかけの橋を渡る相棒へ
…いかないで

母には届かなかった思いが震える。


欠席を告げるハガキが瞳の中で揺れる。

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