退院が決まった。

9度目の病院生活は、とても長く感じた。
今年の誕生日はどこで過ごすのだろう。

そんなことを考えていたら
ラジオから声が聞こえてきた。

私と同い年の、その声の持ち主は
濃霧の夜は少し前の自分のようだと言っていた。


窓を開けると、濃い霧の夜が広がっていた。
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