【けもの道のコーチング】目標のためでない会話「コーチング0(ゼロ)」
自分が動くことで達成することが喜びになる目標があれば、コーチングを使ったらより早くより満足度が高い結果を得られます。まさにコーチング。王道のコーチングです。
そこまで明確な目標があれば、コーチを雇わなくても目標が実現するまで努力し続けるでしょうし、必ず達成することでしょう。
でも、コーチングはそういう目標や夢がある人だけのものではありません。
コーチは、コーチングで話を聴くだけではなく、話し手が普段意識していないことや人に話したことがないことを聴ける人です。無理やり聴き出したり、秘密を聴き出すことに興味はなく、話し手が自分自身に正直に話せる相手になることを目指しています。
話し手が自分自身に正直になると、感情と行動の間の違和感に敏感になります。自分のために生きるようになります。自分が選んだことを引き受けられるようになります。
成功や勝利といった結果とは直接関係ないので、つい「目標」と言ってしまう通常のコーチングでは扱いづらいのですが、「目標がない話」の方が人が生きているときに高い頻度で発生します。
これらは日常の会話なので、親やパートナー、友人、学校の先生などに話したことがあるでしょう。
もし、自分自身を深く考えられたと満足でき、相手が話を聴いただけで攻撃されたと感じたり、ストレスがかかっていないのであれば、その方を大切にしてください。そのような人と出会えることは奇跡です。
逆に話を聴いてあげられればいいのですが、あなたへ話をしやすいかどうかは別の話です。もしかしたらフェアに聴きあえるかもしれないし、もしかしたらあなたが「聴くトレーニング」をした方がいいかもしれません。
あなたが、「聴くこと」「会話」について考えたり、変えてほしいという要望を言ってもらえて、それが適切であれば努力した、などといったことを普通は学んだり、経験したりすることはほとんどないでしょう。ですので、「話してもいい相手」と感じてもらえなくても仕方ありません。
深い本音で会話できるようになるには「相性」というのはもちろんありますが、「表面的だけでない会話」を誰との間でもできるようになることは可能です。
相手に興味を持って、相手が何を感じて、何を大切にしているかを教えてもらうことは素敵だし、話しかけた相手がそういったことに興味を持ってもらえることはうれしくもあります。
「目標」について話すことは苦手意識があっても、日常のちょっと困ったこと、うれしかったこと、気づいたこと、考えたけれど適当な聴き手がいなかった話題などは、人に話したいものです。もちろん、話しても大丈夫と信頼できる人に。
これを『コーチング0(ゼロ)』と呼ぶことにしましょう。
コーチングを受けてもらおうと、無理やり結びつけるつもりはありません。
それよりもっと、困ったことが起きたとき人に話して整理する体験などを数多く経験してほしいと考えています。
その先に、「コーチングを使う」「コーチを使う」があるのですが、日常生活の中の「コーチング0」でもっと生きやすくなるのではないか、と思うのです。
ここでわざわざ「コーチング0」という名前を付けているのは、自分が一番使いたいからでした。
名前を付けたらサービス内容を説明しやすくなりました。
家族や友達、職場の人には、知られたくない、まで言わなくても、
「こんなことを考えているのを知られるのは、なんかいやだなあ」
と感じるのはよくあることです。
例えば、告白された、選挙がある、インフルエンザが流行してきた、不用品買い取り業者が来た、正月が近い、子供と会話がかみ合わなくなってきた、虫歯が痛いなど、
「普段は直感的に判断したり、いつも通りに対処したりしているが、これでいいのだろうか?」
と決めなきゃいけないことが次々と押し寄せてきます。
「友達に話したらいいだけ。それだけでいい」ということもあるでしょうが、日常生活で出会う人に話すのはリスクがあります。
情報が広がらない方がいいし、傷ついているときに「あんたが悪い」とジャッジを言われたくありません。
信頼できる人の心当たりが無かったら、話したいことはコーチングじゃないけれど、コーチに話すのはありな話だと思うのです。
「コーチング0」が身の回りにあって、いつも必要な時に利用できたら、心に余裕ができ、安心して目の前のことに集中できると思いませんか?
以上、「コーチング0」という考え方を提案しました。
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