2021年振り返り - 英国在住の翻訳駆け出し
今年はまず年初に配偶者ビザがおり、バタバタと引っ越しの準備をし、実際に移住してからもなんだかんだとバタバタしていながらも、仕事の方も軌道に乗り始め、納期に追われているうちに一年が過ぎて行った、というのがざっくりとした感想です。
コロナがまだまだ落ち着く様子がなく、日常が少し戻ったかと思えばまたぶり返す、というのが世界規模で続いた印象でした。この状況にもまた、振り回された一年でもありました。
noteでの活動(ダメダメでした)
noteでイギリスのステキライフを発信出来たらなーなどと、淡い夢を抱いていましたが、コロナの状況も手伝って、まだイギリスの生活を楽しむとまではいかず、新しいコミュニティにも参加できず、ひたすら家で仕事をする毎日でした。
これではいけないと思ってはいるものの腰は重く、日に日に出不精になり、「自主自主隔離」を実施中です。
春すぎくらいまでは頑張ってハーブを育ててその様子を載せていたのですが、夏に1か月ほど日本へ滞在することになりガーデニングを断念していました。
発つ前にプランターに植えて庭に出しておいたところ、チャイブのみ生き延びていまだにすくすく育っています。でもそろそろ寒くなって来たので春までは持たないかもな…と思います。
場所だけは豊富にあるので、来年こそはガーデニングライフを楽しめるようになりたいと思いつつ、「虫が苦手」という弱点が発覚し、それを克服するところからとなったため、道のりはかなり長くなりそうです。
また、憧れのアンティークマーケットにも「来年こそは行きたい!」と思いつつ、こちらもまだ車がないのでいつになる事やら。
日々の生活(山あり谷あり平地あり)
家庭では国際遠距離だった夫と一緒に住み始めて、毎日一緒にご飯を食べて助け合いながら生活できる幸せをかみしめつつも、慣れない生活ペースにイライラしたり落ち込んだり、イギリスの食糧事情に馴染めず試行錯誤を繰り返したりしながら、ちょっとずつ疲弊し、そして強くなっていきました笑
夏にバスルームをリフォームしたり、夫が一人で住んでいる間にため込んでいた不用品を捨てたりと、年始の自分の引っ越しから始まり、ずっと何かしらバタバタしていて落ち着かなかったのですが、だんだんと「自分たちの家」になってくるのが楽しくもあります。
夫の友人曰く"boy's bathroom"(想像にお任せしますね)だった壊れたシャワーしかないバスルームが、バスタブ付きの新品同様バスルームになったのは、この家で今年一番の出来事でした。ようやくお風呂に入れて幸せです。
(リフォームに関してやイギリスの住宅に関して思ったことだけで、多分1記事書けますね。)
楽しいだけでなく、苦労したこともありました。
日本では気ままな独り暮らしで、マイペースに何でも自分の好きなようにしていたので、誰かと一緒に住むのはたとえ家族でも結構気を遣うのだということを改めて思い知りました。まして相手も気ままにおひとり様生活を20年もしてきた男。自分ルールがないようにみえて、実は結構面倒くさい所でマイルールがたくさん笑 そして超マイペース。
私は一日の予定をざっくり組んで、予定していることを確実に終わらせていきたいタイプ。夫は手が空いた時に思いついたことを片っ端から終わらせていくタイプ。この違いが結構ストレスになりました。
夫も私も在宅ワークなので一日中同じ部屋で仕事をしているのですが、私は「何時までは仕事をして、その後あれしてこれして…」と家事の予定も含めてある程度時間を区切って進めていきます。対する夫は自分の作業が終わったタイミングで、私の都合などお構いなしで「あ、そういえばあれの相談をしなければ」と話しかけてきては、小1時間程その用事に私を付き合わせるので、予定がくるってしまいイライラが募ります。
ある時は私が鍋を3つ火にかけて夕食の準備をしている時に、「靴箱を買い替えたいんだけどどういうサイズのどんなものがいいと思うか」と急に言いだし、玄関で寸法を測り始め、「ちょっとこっちへ来て」「あれを見て」と始めるので付き合わなければならず、鍋が噴きこぼれる始末。
「いっぺんにいろんなことできるほど器用じゃないんだから、状況を見て話しかけてほしい」とさすがに爆発しました。危ないし。(ちなみに普段は一緒にご飯を作ります)
ある時、「あらかじめ家のことを相談する時間を1週間のうちのどこかでもうけよう」と持ち掛けましたが、それは彼のスタイルに合わないらしく、「仕事の予定が読めないからそれは難しい」と却下されました。
でも仕事中とか、せっかく捻出した自分のための(息抜きや勉強の)時間に急に別の予定をぶち込まれるのは、なんだか搾取されるような気持になるから、今のスタイルのほうが私にはストレスなんだけどな…。と思いながら、この辺りのことは引き続きの課題です。
あと、夕飯時になると自分だけ運動したいからとランニングに出掛けてしまうのはずるいと思うんだよね。夕飯の支度初めてろってことなの?と不満に思っています。最近は暗くなるのが早いし、もう少し早い時間に済ませて帰ってきてほしいと思っているのでした。こういうところがマイペース。(夫のグチになってしまった)
在宅で仕事をしていると毎日がマンネリ化してきてしまうのですが、家事も年中行事も、もう少し力を入れて行きたいなと思っています。料理も少しずつイギリスの食材でも作れるものが増えてきたので、来年も色々挑戦していこう。
Facebookで参加した「海外で和食作りを楽しむかい?」というグループで、世界各地にお住まいの方々が日本食を作っては投稿しているのを拝見し、とてもそこまでできないと思いつつ刺激を受けています。
今年は新しい国で、とりあえず大きな病気もケガもせずに無事に過ごせたので、自分で自分に及第点をあげよう。
翻訳の仕事(と映像作品について)
仕事では春ごろから得意先と呼べるようになる会社、数社と運よく出会い、ありがたいことにそこから途切れることなく忙しい日が続きました。
毎回ギリギリの納期と戦いながら、この翻訳で大丈夫か?と自分に問いながら、時にけちょんけちょんにダメ出しをされて心折れつつ(プロとして、本当は大量にダメ出しなどされちゃいけないのですが)、何とか年内最後の納品も昨日終わらせることができました。
駆け出し翻訳者から、少しスピードに乗って走りだせたかなという感じです。
以前noteにも書いたように、翻訳と言う仕事を通じて「映像作品を通して世界が広がる」という体験を手伝うことが出来たら本望だなと思いながら仕事をしています。
今年はありがたいことにアジアのドキュメンタリーを多数担当させていただき、その思いが一層強くなった一年でした。
日々映像作品に触れていると、世の中にはこんなにたくさんの物語があり、出来事があり、美しさも醜さも、喜びも悲しみも苦しみも、混然一体となって世界があるのだということに改めて驚いてしまいます。
最後に勝つのが正義ではないことも、努力が報われないこともあり、不条理なことに直面すると、やりきれないことの方が多いのではと思ってしまうこともあります。
何のために頑張るのか、何を目指して生きているのか、深く思い悩んでしまうこともあります。
でも、今日も生きていて前に進む意思を持つことができ、「何か意味のあることをしたい」という気持ちを持てることが尊く、どんな形でも一日一日を一人一人が生きているということがすごいことだ、と思うのです。
きらきらと、楽しいエンタメ作品ももちろん大好きです。今年担当したコメディのシットコムも、思い入れがあり、大大大好きな作品です。
ですが、少しでも興味があるテーマがあったら、時には骨太のドキュメンタリーをじっくり見てみるのも楽しいですよ、と皆に勧めてしまうほど、アジアのドキュメンタリーが熱かった。
映画を見るだけでも知らない世界の疑似体験になり、いろいろなことに興味を持つきっかけになると思いますが、いざ自分で翻訳をしてみると、何時間もかけてそのテーマや周辺の情報のリサーチをすることになり、一度の視聴で得る何倍もの情報が得られます。テーマについての予備知識があると、より一層その作品が輝いて見えてくるのです。
「お手伝い」どころか、日々自分のボーダーラインがぐんぐんと広がっていくようです。
一本の映画を見たら、「おもしろかった」で終わるのはもったいない。ぜひ、その作品の作られた背景も少しでいいので調べてみてください。自分の世界が少し広がるかもしれません。
終わりに
徒然なるままにまとまりもなく書いてしまいました。
来年はもう少し文章を書くのがうまくなりたいなと思いつつ、また思いつくままに書いてしまうのかもしれません。
2021年は、私にとって地固めの一年でした。来年も引き続き基礎を固める日々になりそうですが、その中でも少しでも飛び上がれるようになりたいなと思います。
よいお年を!
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