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和歌への情熱で道を拓く ~大賞受賞、そして立ちはだかる壁~

難題の今年は間に合わないのではないか、と一時気弱になっていた「隠岐後鳥羽院大賞」和歌部門への応募。
盟友、吉田裕子さんと始めた「裕泉堂歌会」の締め切り効果のため、和歌大賞の題で和歌を詠むことができ、大賞への応募を無事済ませることができました。

だいたいどのような賞でも応募さえしてしまえばその事実も忘れてしまえる、良く言えば過去を振り返らない、悪く言えば日々に忙しい梶間和歌ですので、
2023年の和歌大賞応募後も例によって、結果発表がいつになるのかなどまったく把握せず生活していたのですが……。


ここまでの経緯を読んでから続きもお楽しみください。

1記事目:和歌への情熱で道を拓く ~隠岐後鳥羽院大賞和歌部門への応募経緯~
2記事目:和歌への情熱で道を拓く ~和歌大賞への挑戦2年目の転機~
3記事目:和歌への情熱で道を拓く ~アルバイトでの成長と和歌指導の可能性~
4記事目:和歌への情熱で道を拓く ~信念で詠み上げた和歌作品の行方~



和歌への情熱で道を拓く ~大賞受賞、そして立ちはだかる壁~

和歌大賞より通知来たる

応募から4ヶ月ほど経った1月下旬だったかと思います。
郵便受けにA4の封筒が入っていたので開けてみますと、


令和五年 隠岐後鳥羽院和歌大賞 作品校正のお願い

と題されたご案内が。
前年の応募のあとにも頂いた、「あなたの作品を選歌集に掲載するので、入賞・入選作品に訂正のある場合連絡してね」という通知です。


わーい! 今回も入賞または入選したんだね。

ということで読み進めると、


古事記編纂1300年記念大賞
夕暮れの月を分け行く舟のあとを恋ふるながらのさを鹿の声

とありました。


前回は入選だったけれど、今回はさを鹿の歌が何かしらの大賞に選ばれたよう!
「大賞」の前にいろいろな修飾語が冠せられているのでこれがどのくらいの大賞なのかいまいちわからないけれど、とりあえず大賞らしいので、うれしい!!

訂正箇所はなかったので、そのまま正式な結果発表を待っておりました。
大会ホームページなどでの結果発表までは口外しないほうがよいかな、と考え、X(旧Twitter)でも
「うれしいことがありました♪ 詳細は後日」
程度にとどめて


……いたのですが、まあ、梶間和歌ですので、

日々を一生懸命生きていると、そんなことは忘れてしまうよね。
正式な結果発表がいつであるかの確認もせず、歌会に、和歌の勉強に、アルバイトに、忙しくしておりました。


そして、翌月。


意識低い系歌人、事の重大さに気づく

2月16日付のこのポストに気づいたのも2日後の18日! 意識低い!

しかも、このポスト、見てみてください。
縦書きでは右から読むものですが、
横書きを想定しているXでは最初に選んだ画像が左側に表示されるため、私も左側(1枚目)からクリックし、2枚目で自詠を確認、
2枚目の頭に載っている「さを鹿」の歌はなるほど6位ぐらいだったのかな、と思ったのです。

6位だってすごいよね! 毎年の大賞受賞作、どれもこれも唸らされる完成度でしたから!


しかし、しかしよ。
ホームページのほうを改めて覗いてみましたら、



ちょま!!!!!
冒頭に梶間和歌詠が載っているではありませんか!!!

そうか、この

ポストの画像、2枚並べた時の表示のされ方、左右の並び順を想定してこの順にしていたのか。

え。えーっ。えーーーーーーっ!!!!!!!???????

わ、わたくしめが一等の大賞を取ったということで合っておりますか!!!!!!!???????


まだ順位に気づいていない図。


正しい順位に気づいた図。


じゅうぶんにリサーチし、練りに練る時間はない。
しかし、これまで10年以上、全身全霊で和歌に向き合ってきた蓄積はあるわけで。
限られた時間のなかでの真剣さと、過去十余年の蓄積の真剣さを掛け合わせれば、最低限、人様にお見せできる歌は詠出できる。

そのくらいの自信は、持っていいと思うのよね。これまで付けてきた力に対して。

和歌への情熱で道を拓く ~信念で詠み上げた和歌作品の行方~


これまで付けてきた力に対し、そのくらいの自信は持って、よかったのだ。

ありがとう、和歌を詠み続けてきた過去の私。
ありがとう、応募を諦めなかった数ヶ月前の私。


そして、間に合わないと一度は諦めそうになった和歌大賞への応募をやり切ったのは、直前に、自身講師を務める歌会を始めることになったからこそ。


歌会をやろうと誘ってくださった裕泉堂、吉田裕子さんには感謝しかありません。


そもそもの応募目的は……

しかし、思い出してください。そもそも私がこの和歌大会に応募し始めた経緯を。

「いま雑誌などで活躍している歌人には、短歌の新人賞を受賞したわけでない方もいる。
 例えば、一首単体で応募するタイプの大会で大賞を取って、それを『受賞歴』として活動している人もいる。連作の新人賞でないだけで、受賞も嘘ではないですしね。
 梶間さんにも、和歌の大会や和歌寄りの短歌大会で結果を出して、その受賞歴を現代短歌界でのキャリアの足掛かりにする、という道があるかも」

和歌への情熱で道を拓く ~隠岐後鳥羽院大賞和歌部門への応募経緯~


そうだ。
ただ実力を確認するためとか、まして承認欲求を満たすためとか、そんな目的でこの和歌大賞に応募したわけではない。

日本で唯一の和歌大賞で上位の、できれば一等の賞を受賞し、その実績を以てさらなるキャリアを開拓するための応募だったはず。


これが


こうなって


こうなる。


月々の生活もかっつかつ、銀行残高が3桁になることも(最近は減ってきたものの)ザラにある、自転車操業の梶間和歌ですが、

「手段は問わぬ。夜行バスでもヒッチハイクでもいい。なんとしてでも海士町での表彰式に行かねば。
 後鳥羽院に、会いに行かねば!! 」

と肚をくくることになったのでした。
なお海士町は離島なので、夜行バスのみで辿り着くことはできません! バス沈みます!!


肚をくくると現実が動き出す、というこの世界の法則は何なのでしょうか。
梶間和歌を海士町に向かわせようとする世界の意志がこののち働くことになるのですが、その様子はまた次の記事で。


和歌への情熱で道を拓く

1記事目:和歌への情熱で道を拓く ~隠岐後鳥羽院大賞和歌部門への応募経緯~
2記事目:和歌への情熱で道を拓く ~和歌大賞への挑戦2年目の転機~
3記事目:和歌への情熱で道を拓く ~アルバイトでの成長と和歌指導の可能性~
4記事目:和歌への情熱で道を拓く ~信念で詠み上げた和歌作品の行方~
5記事目:和歌への情熱で道を拓く ~大賞受賞、そして立ちはだかる壁~【イマココ】
6記事目:和歌への情熱で道を拓く ~元ホームレス、和歌にフルベットして~
7記事目:和歌への情熱で道を拓く ~友情と応援の表彰式チケット~
8記事目:和歌への情熱で道を拓く ~終わらぬ挑戦、広がる波紋~


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梶間和歌の出身地島根県とゆかりの深い隠岐後鳥羽院大賞和歌部門への応募経緯や、令和五年分の大会結果、そしてその後……noteのマガジンとして連載して参ります。
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梶間和歌がつつがなく和歌創作、勉強、発信を続けるため、余裕のあります方にお気持ちを分けていただけますと、
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「この無茶苦茶な生き方を見ていると勇気がもらえる」
「こういうまっすぐな人が健康に安全に生きられる未来って希望がある」
なんて思ってくださいます方で、余裕のあります方に、ぜひともご支援をお願いしたく存じます。


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特にこのたび令和5年の隠岐後鳥羽院大賞和歌部門で古事記編纂一三〇〇年記念大賞を受賞し、表彰式を含む大会のツアーに申し込みましたが、こちらのツアー代金(9万円弱)は生活費と別に工面することになります。
お気持ちとお財布事情の許します方に、ぜひともご支援を頂けましたら幸いです。

このツアーの様子はこのマガジンで連載して参ります。どうぞお楽しみに。


今後とも、それぞれの領分において世界を美しくしてゆく営みを、楽しんで参りましょう。


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