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書くことが希望になる
いつも参加している日本語教師のオンラインイベント「Zoomでハナキン」で本を紹介する時間を作っています。名付けて「20分で名著」なのですが、その「20分で名著」で、わたしのとても好きな本『収容所から来た遺書』を紹介しました。
今日はこの本を通して考えたことを書きます。
あらすじ(ネタバレあり)
太平洋戦争の日本敗戦後の満州。その混乱のなかで、日本人の男性はソ連に有無を言わさず連行され、収容所で強制労働をさせられる。
この本で言及される山本幡男(やまもとはたお)もその一人だ。
極限状態のなかで帰国を諦め、無気力になる同胞たちに「もうすぐダモイ(帰還)があるぞ」と囁くのが山本だった。
山本は収容所で俳句を作る会「アムール句会」を発足させる。みんなで俳句を作るのだ。書くことが禁止され、紙も鉛筆も手に入らない中、ずた袋に石炭などで俳句を書きつけ句集を作っていた。そしてこのように語る。
「ぼくたちはみんなで帰国するのです。
それまで美しい日本語を忘れぬようにしたい」
だが、山本は収容所内で癌になってしまう。十分な治療も受けられないまま、日に日に弱っていく山本。山本は最後の力を振り絞り、日本の家族に宛てて遺書を書く。
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