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サブカルおじさんは若い子に嫌われる

「あんたのとこの部署の○○さん、絶対知ってるから聞いてみ。」

「えー、やだー。」

縁あって、前から行きたいと思っていた「レモンライス東京」に行くことができた。「レモンライス東京」は何を隠そう、あの!ホフディランの!小宮山雄飛が!手がけたこだわりのレモンライス専門店だ。ホフディランといえば、いつでもスマイルしててねだし、ベイビーベイビー期待してるからマフラーをよろしくだし、近年はボブディランがノーベル賞を受賞したときに勘違いした人たちからもらい祝福をされていた、90年代から2000年初頭にかけてサブカル界を席巻したアーティストである。

18歳だったわたしは雄飛が大好きだった。あえてあの頃呼んでいた呼び名で書かせてもらいたい。背が高くてフチの太いメガネをかけてハーフパンツのラフなスタイル。温和そうな笑顔と飄々とした態度。全てがど•ストライクだった。そんなわけで彼女気取りで彼のことを雄飛(ユーヒ)と呼び捨てにしていたのだ。(他にも呼び捨てにする相手がたくさんいたことは雄飛にはナイショ)

20年弱ぶりに、とあるローカル番組で雄飛とバッタリ再開した。彼はカレーおじさんになっていた。

え。わたしもカレーが好き。

離れていても違う場所で同じカレー好きの道を歩んでいたなんて運命かもしれない。

というわけで、雄飛のレモンライスが食べられてテンションがあがっていたので、若い友だちに「ホフディランの小宮山雄飛のカレー※だよ!」(※厳密にはカレーじゃなくてレモンライスです) とLINEで写真を送ったら誰それ?と言われたのです。もうっ、最近の若い子はこれだから。

それで冒頭のセリフ。○○さんはわたしと同年代のサブカルおじさんなので当然ホフディランも小宮山雄飛も彼がカレーおじさんになっている件も知っているはずなのに、この嫌われよう。ちなみに冒頭ちょっと若い子感を出そうとして若干セリフを湾曲してしまいました。本当は「ぜってー、やだ。」でした。嫌いじゃん。

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