人生を計画通りに進んだ人なんて いるんだろうか。
➤人生を計画通りに進んだ人なんて、いるんだろうか
そんな問いかけをしている人があって少し考えてみた
何事においても 前進するにあたっては 右か左かの選択をせねばならないことが多い
その結果には 『オモテ』があれば『ウラ』がある
もっと広く言えば 世間を渡るには『オモテ』と『ウラ』を見て 添いながら行くことになる
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『成功』することもあれば『失墜』もあるし、願った上での成功もあれば 強く祈願しても 不成功もある
世渡り上手という言葉もあり、上手な人が成功を勝ち得ているとも言い切れず 幸せとも不幸とも決定づけることはできない
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計画を立てて成功を願うことと、 幸福・不幸になることとは 同一線上で語れないことが多いのだ
成功がすなわち「幸せ」であることもあれば そうでない場合があろう
失墜した人であっても 落ちぶれてしまっても そこに「幸せ」もくれば「不幸」も来る
世相を通して暮らしを見つめ 人々の夢の語りを聞き 嘆きや不平にも耳を傾けると 数知れない人生が見えてくる
そこで もう一度「人生を計画通りに進んだ人なんているんだろうか」と自問をしてみる
決して答えを急いでもいけないが 「そんな人いるわけないやろ」という声も聞こえてきそうだ
「計画通りに進まなかったけど これで満足だ」という声もあろう
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二つの選択を悩めば 右と左の道に幸福と不幸の二つがあり つまりは 四つの人生がある
悩みが増えれば 答えば二の倍数で増え続ける
答えはあるのだろうか、答えは必要なのか とも思えてくる
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➤そもそも人生の計画を立てることなんて出来るんだろうか
計画を立てて成功した同僚がいて 不成功に終わった人もあるし、不成功の人生であっても 幸せな家庭を築いている人もある
幸せって何だろうと考えて 周囲を見渡してみると・・
ときには子供がいなかったり 結婚をしていなかったりする人がいる
そのことと幸福とは 本来は無関係なのだが 結びつけて考えようとする人もある
どんな生き方にもその暮らしの姿にもそれぞれの 幸せと不幸せがあるし どちらでもない人もあろう
女になれなかった男性の友達もいて、彼にもこんなテーマで話を聞いてみたい
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そこで次に浮かぶのは 「幸せの実現=誰にも与えられた必須課題」なのか
ノーだろう
確かに 人類は 「豊かさと幸福感」を求めて 生きてきた
文明というものが 一つの目標に向かって変化(進化)をしてきた姿は 知性のある動物にしかない足跡ではあるものの それは愚かな側面も隠すことはできない
幸せを追うがあまり 地球を破壊していくのだと考えることもで 知性というものは全てが幸福を呼ぶものではないのだ
一方で 幸福・不幸とは無関係に 社会で活躍する人があり こういった姿勢で生きる人がなければ 地球は滅びることになろう
そこにも言い分がある
考えればキリがない
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生きていくには 何も考えないで のらりくらりと日々を過ごしていたとしても 死にはしないし 不幸にもならない
窮屈な生き方を選択せずに
・見栄も張らない
・贅沢にも溺れない
・嘘もつかない
・大声も出さない
・走ったり急いだりしない
・行き当たりばったり
・呑気そうでいいなあと見えても そうでもない生き方
生き方にはそれぞれの姿があるのだということを考えていくと 人それぞれ というところに到達する
答えなど誰にもとやかく言えないのだ
生きてきた姿を参考に 未来に願いを込めて これから残りの生命を隈なく燃え尽きさせていくことに力を注ぐのが最善だ
・嘘をつかないで
・見栄を張らないで
・健康に暮らす
……その程度の生き方に落ち着いていきそうな気配の人が多い
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と、ここまで考えてくると また声がかかる
「そんな生き方をすれば 惚けるぞ」
「ははは ・・ボケてはいけないのか ・・不幸なのか」
惚けることは 幸せにも見えるが 迷惑にもなりそうだ
ちなみに『惚ける』と書けば「ぼける」『惚れる』と書けば「ほれる」と読める
これまで精一杯生きてきたのだから 少しくらい 無重力な『惚』の世界を彷徨っても良かろう
と、そんなことを考えていた
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はて
人生を計画通りに進んだ人なんて、いるんだろうか
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ただ今、『痴呆脳』の人と向き合う生活が 一年以上前から続いている
生きているということは 脳波が平坦に限りなく近づいても 心電計が正確に心拍を刻みさえすれば 脳波がたとえ意思をコントロールできなくなていたとしても そのまま放置し続けるということなのか
もしも将来 自分の意思で脳波を制御できる時がくれば 安易にその動きを止めようとする人が続出するだろう
薬物を使わずに 生体を制御できる方法が それほど困難ではなく実現できる日は来るものなのだろうか
そんなことを考え出すと ぐるぐると迷路を周り始めるので 終わることにする
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師走寒波が来ています
寒さにお気をつけください
#「オモテ」と「ウラ」