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僕は風さ、あなたの傍を
カテゴリー 『シュール』から
。。。。
もしも僕が風になる
そんな悪戯が叶うなら
あなたの街まで旅に出て
海辺の道からあなたのもとへ
そっと吹いてゆくだろう
しばらくあなたを見つめたあとに
あなたの心を覗いて通り
魔法をかけて舞い上がる
あなたは静かに恋歌を口ずさみ
窓を開けて海辺を見るの
白い渚を吹く風が僕だとふっと気づくとき
あなたは僕に恋をする
僕は風さ、あなたの傍を
優しく吹
銀マド>黄色い麦わら帽子
銀のマドラー・回想篇
╋ ╋ ╋ ╋ ╋
あれは いつのことだったのか
小麦色の肌の
クラスメイトの女の子と
バスの乗り場で手を振って別れた
夏休みが終わるころ
教室の席がとなりの彼女に
電話を入れた
遊びに行っていいかい?
電車とバスを乗り継いで
灯台のある
小さな漁村に私は着いた
バスの停留所で迎えた彼女は
黄色い麦わら帽子だった
強烈な印象
16才の夏
バス停から灯台まで歩いた