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塩梅。

2月19日(月) 2018

梅まみれでした。
五分咲き、七分咲き、満開、など。
いつまでも、そこに居続けたい
立ち去りがたい、梅の木々が放つ
ほのかな匂い。
梅が香(うめがか)といい
お正月のお香として親しまれます。
正露丸のような黒い丸い、
うにゅっとしたやつ。
茶道だと、炭手前に用います。

羽根木公園の梅まつりは、
住所が、ズバリ梅が丘あたり。
いつもは静かな住宅街が、大にぎわいです。
梅が丘は、美登利寿司でよく知られます。

公園にある、多くの梅の木々には、名札が
かかっています。
白加賀、八重野梅が多かったように見受けます。

ほかにも、ざっと見ると、、

枝垂れ梅の、藤牡丹。
淡路市だれ。くれはしだれ。うすピンク
槍り梅の、蓮久。ピンク
白梅の、長谷川絞り。白鷹。
紅梅の、緋の司。大盃。

槍り梅は、乾山が好んだ意匠で
茶道具には、写しとしてよく
見かける絵柄です。
茶盌、皿や鉢に大胆に省略された
力強いデザインが広く人気です。

なーんて、、詳しい人から見ると
今さら何を、という内容だし、
何か間違っていないか、ハラハラ。

一番、伝えたいことは、、
なるべくなら、
重なりを避けたい、ということ。

梅の時期に、梅の柄のなにか
桜の時期に、桜の柄のなにか
を配するのは、少し無粋かも、的です。
だからと言ってダメではない。
むずかしい塩梅です。
あえて、梅柄ずくし、桜柄ずくし、も
ありだと思います。
塩梅は、梅干しを作るときの
塩加減さの微妙さ。

あくまでも個人的な印象ですが、
和の文化は、重なりをきらいます。

たとえば、梅の柄、桜の柄は、
そろそろ蕾がつきそうかな、くらいに
用いるのがいいタイミングじゃなかと
思うのです。
ほんの少しの先取り、です。
他の人はどうなのでしょう。
そのへんは、個人差があるかも。。

たとえば、盛夏に便りをしたため、
郵便の切手を貼るとき。
盛夏のイメージ、花火の切手を。
少し先取りした、秋の花、
朝顔や菊などの切手を。
一般的には盛夏の風物詩とされる
西瓜や七夕、正確にいうと秋のもの。
これらの切手を。
そして、真逆の雪や氷の切手で
涼を呼ぶ、など。
その時期の気分をあらわす切手の
選び方も、いろいろ。です。
正解はないけど、選択肢が多いのは
うれしいことだと思います。

ちなみに、わたしは
梅の時期に、梅の切手を使うかな。
なるべくなら、先取りがいいですが
気づいたら、そうなることも。。

梅も桜も、あっという間に
盛りがすぎてしまうので、
道すがら、いきなり姿を見かけたり
その、ほのかな匂いや気配で
梅の木の存在に気づいたり。
普段の暮らしのなかで出会う
花の時期は、思いがけない
贈り物をもらったような
しあわせな気分にひたれます。

普段の暮らしで、ゆとりがあれば
玄関に香木を置くだけで
ちょっと奥ゆかしい、おもてなしにも
なります。
香袋、を玄関まわりに吊るすのも
あり、じゃないでしょうか。

和に親しんで運を開く。


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