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更年期の女性がコレステロール低下薬を飲む意味はあるのか?
某質問サイトでは更年期の女性が健康診断で引っかかって病院を受診して、コレステロール低下薬を処方されて、不安に感じている人が多いことに気づきます。
健康診断の結果、LDLコレステロールが基準値をオーバーしてしまいました。去年あたりから更年期の症状がではじめています。病院ではコレステロールを下げる薬飲めばすぐ下がると言われました。クスリを飲んだ方がいいのでしょうか?
もしクスリを飲むことになった場合一生飲み続けないといけないのかと思うと不安です
果たして、更年期の女性がコレステロール低下薬を飲む必要はあるのでしょうか?
女性は更年期になるとコレステロールが上昇する
女性は更年期に入るとエストロゲンの分泌が低下します。エストロゲンにはコレステロールを下げる働きがあるためコレステロールが上昇するのです。
女性の年齢別コレステロール値
これは厚生労働省が公開しているデータから作成したグラフです。
女性の場合50歳代になるとLDL140mg/dl以上となる割合が約半数近くまで上昇することがわかります。
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日本動脈硬化学会ではLDL140以上は脂質異常症としていますので、病院を受診するとかなりの確率でコレステロール低下薬を処方されます。
そして飲み始めるとコレステロールが低下してもほとんどの医師は薬を継続します。そうです、死ぬまで飲まされ続けるのです。
コレステロールを薬で無理に下げる意味はない
それでは更年期に入ってコレステロールが上昇した場合、コレステロールを下げる必要はあるのでしょうか?そもそもコレステロールが高いことが原因で動脈硬化になるわけではありません。女性が更年期に入ってコレステロールが高くなるのは自然の摂理です。無理に薬で下げようなどと思わないことです。
コレステロール低下薬(スタチン系薬剤)は癌や認知症のリスクが上昇する
コレステロールが高いと一般的にはスタチン系薬剤が投与されることが多いのですが、このスタチンは意外に副作用が多い薬です。
スタチンの投与によってみられる副作用には、筋肉痛・腹痛・発疹・倦怠感などのほかに、重篤なものとして横紋筋融解症・末梢神経障害・ミオパシー・肝機能障害・血小板減少・心不全の発症・動脈硬化症などがある。このうち横紋筋融解症は急激な腎障害を伴うことがあるため、投与時にはクレアチンキナーゼやミオグロビンなど筋原酵素の動態に注意を払う必要がある。アルコール中毒者や肝臓障害者および既往歴のある者や甲状腺機能低下症の患者は高リスク群となる。
高用量のスタチンを処方した場合、急性腎障害による入院率が上昇するとの報告があります。その他には発癌、認知症などの副作用もあります。これらの副作用は発症までにかなりの時間がかかりますので通常の臨床試験(3年〜5年)では発見されにくいのです。
どうしてもコレステロールを下げたい場合
では、どうしてもコレステロールを下げたい場合はどうしたらいいのでしょうか?
安全にコレステロールを下げたい場合、社会的に下げる必要がある場合はナイアシン(ビタミンB3)をお勧めします。
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まとめ
更年期になってLDLコレステロールが上昇しても薬を飲む必要も意味もありません。
どうしてもコレステロールを下げたい場合はナイアシンが安全です(でも下げる意味はありません)
ブログ「健康のために野菜は食べるな!」も随時更新しています。よろしければご覧ください。
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