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読書記録 「干菓子250 茶席からおもたせまで」

和菓子のなかで干菓子は、可愛いけれどちょっぴり地味な存在に感じていました。
落雁と煎餅くらいしか思い浮かばず、落雁にいたっては型が違うくらい?なんて思っていたお馴染みの残念な状態です。

そんな状態で干菓子だけで250もの商品が紹介されたこの本を読んで、あらためて自分の知識のなさにアゴが外れました…申し訳ありません!

2020年発行のこちらの本、干菓子がカラーで、とにかくたくさん紹介されています。

…そっか(心の声)

干菓子には「有平糖 あるへいとう」「生砂糖 きざとう雲平 うんぺい」「押物 おしもの打物 うちもの」「煎餅」「金平糖」「琥珀糖/艶干錦玉 つやぼしきんぎょく」「摺り琥珀 すりこはく」「州浜 すはま」とたくさんの種類があります。

さまざまな干菓子を、老舗の干菓子から、季節ごとに茶席で出される干菓子、かわいい新世代干菓子、ご当地名物干菓子に分類して紹介されています。

ほかに、主菓子と干菓子のつかわれ方の違いや、干菓子を茶席でいただくときのマナーなどもあって、干菓子だけでこんなに紹介できることがあるのかと、正直驚きました。

茶事では、干菓子の盛り付け方の決まりもあるのですね。


いただいてみたい干菓子5選

柏屋光貞さんの「そら豆」

州浜の半生菓子で、そら豆の形をしています。きなこ味のようです。


豊島屋さんの「年志らず(とししらず)」

鳩サブレーで有名な豊島屋さんですが、いろいろなお菓子を販売されています。
年志らずは、名前も縁起が良さそうで、お味もとても気になります。

古来、胡麻・松の実・蜂蜜はお体に良いものとされております。醤油風味の餅生地に煎った白胡麻、松の実、蜂蜜を加え、小口切りにし、はったい粉をまぶして仕上げました。皆々様がご年令には関わりなく、いつ迄もお健やかであられますよう祈念申し上げ、名づけて「年志らず」 ご愛顧の程を・・・。

豊島屋


落雁 諸江屋さんの「万葉の花」

万葉の歌人たちに愛された野の花たち。
日本人は昔から、風にそよぐ花、雨に打たれる花と自然の中の花々に
心を引かれてきました。金沢では、ひと足 野や山に踏み入れますと、
優しい花たちに包まれます。花の姿、色、香り-花々の息づかいを、
古くより伝わる木型をもって作り上げました「万葉の花」-和三盆糖、
寒梅粉、小豆とそれぞれの風味を生かした美味しさでございます。

落雁 諸江屋


三英堂さんの「季子ごよみ」

春夏秋冬で変わります。↓こちらは「秋」

淡雪に麦粉を入れ、二色の琥珀と栗を散らした
香ばしい秋の素朴な味です。

三英堂


松月堂さんの「霜日和」

「栗あんに和三盆糖で化粧を施し、一昼夜丁寧に乾燥いたしました。」


ほかにもたくさんあったのですが、5つピックアップしました。

最近は、干菓子がしみじみと美味しく感じるようになって、干菓子の良さがわかる年代になったのではないかと密かに思っています(ちょっと遅いですけど)。

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