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【実食レポ】 「鶴屋徳満」(奈良県奈良市) 三笠・かき氷

夏の強い日差しが照りつけるなか「ならまち」を歩くなら、いただきたいのはかき氷です。

奈良のかき氷ガイド」もあるほど、奈良のカフェやレストランなど、あちこちのお店でかき氷がいただけます。

奈良のかき氷屋さんとして有名な「ほうせき箱」さんも好きなのですが、やはりここは和菓子屋さんのかき氷をいただこうと入ったお店が「鶴屋徳満」さんです。


「鶴屋徳満」さんについて


古いものを残しつつ新しく改修したお店です

明治31年に「鶴屋八幡」さんから分立して創業した「鶴屋徳満」さん。
長く使用していたお店をコロナ禍の間に改修されたそうで、一見新しいお店なのですが、古いものも素敵に残された店内になっています。

いつもは80歳を超えたお元気な女将さんがいらっしゃるそうですが、この日は珍しくいらっしゃらない日でした。
でも、新しく入られたという店員さんが一生懸命に女将さんに聞いた話をしてくださり、とても楽しい時間を過ごすことができました。

和三盆のかき氷

店内では、こちらで有名な「献上 三笠」とコーヒーのセットなどもいだけますが、三笠はお持ち帰りにして、かき氷をいただきます。


和三盆のかき氷にしました

かき氷は3種類あって、和三盆のほかは、りんご蜜抹茶。
和三盆は、おそらく一番シンプルなかき氷です。
お値段は1300円(2024年7月)でした。

氷はふんわりしていて、なかなか解けないタイプ。
和三盆の蜜もさらっとしています。
スプーマや乳製品がかかっていないので、最後までさっぱりといただくことができました。


氷の中にも餡子が入っています

途中でわらび餅やカラフルな琥珀糖らしきもの(ちゃんと聞けば良かった!)も挟みつつ、温かいお茶でホッとひと息。

途中からお客さんは私一人になったので、店員さんにいろいろとお話が聞けました。

インテリアのお話

ちらっとプロフィールでも触れましたが、もともと建築やインテリアの仕事をしていたこともあり、その手のお話が大好きなので、インテリア紹介も入れていきたいと思います。


店内の様子 奥に長いお店です

入り口を入ってすぐの場所は、比較的新しい雰囲気が漂っていますが、奥に進むと古い柱などが残されていたり、古い家具が置かれていたりと新旧が混ざったインテリアになっています。


こちらのテーブルには女将さんの日本舞踊の扇子が飾られています
歴史を感じる引き戸などが入ったテーブルもオリジナルで作られています


喫茶には吹き抜けがあります
昔は1年分など大量に仕入れた小豆を2階に保管していたそうで、
風通しよく作られていました
吹き抜けと窓があることで、細長い店舗の奥でもうまく外光が入ります
カウンターのレンガ積みのような部分は、
以前使っていたお菓子を入れていた木製の番重を利用したのだそう
古いものもうまく取り入れた設計になっていて個人的に好感を持ちました


献上 三笠

鶴屋徳満さんで有名なお菓子が「献上 三笠」(1000円)です。
三笠という名前ですが、つまりはどら焼き
しかも、「献上 三笠」は大きいのです(小さいサイズも販売されています)。


思わずメジャーを置いてしまいました
13センチくらいあります

普通サイズの三笠を作っていたのだけれど、現在の上皇様に頼まれて大きなサイズの三笠を作るようになったとのこと(この辺りは、次回にちゃんと女将さんにお伺いします)

おかげ様で当店の和菓子達は幾度か天覧献上、お買い上げの光栄を拝し、又しばしば賞牌を受けてまいりました。

鶴屋徳満


神武天皇祭に奉献された三笠に対して、橿原神宮から送られた感謝状も飾られていました

三笠という名前は、全山芝生に覆われた若草山が笠を三つ重ねたような山相をしていることからつけられたのだそう。
この三笠のムードをお菓子にしたと、菓子袋に書かれていました。

原材料は、小豆・砂糖・卵・小麦粉・蜂蜜・水飴・寒天・膨張剤です。
シンプルな材料ですが、1週間日持ちします。


全体のサイズも大きいけれど、小豆も大きいです

しっとりふんわりした生地に、上質な大きな小豆がたっぷり詰まっています。
あんこは少し甘めで、かたさは硬すぎず柔らかすぎずで生地と一体になる感じ。

ボリューム満点なので、ひとり1/4サイズくらいがちょうどいいかも。
真ん中の高くなっている部分は、かなり大口を開けないと口に入りません(笑)


4分の1でこのサイズ感

とても大きいので、洋菓子が苦手な人の誕生日ケーキがわりにしてもいいかもと思いました。ロウソクを刺したらダメかな?


創業時は猿沢池のお茶屋さんがあるあたりにお店があったとか

またお伺いしていろいろお話をお伺いしてみたいですね。
楽しい日帰り奈良旅行になりました。

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