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読書記録 「京菓子のしおり」

和菓子の意匠の奥深さを感じられる「京菓子のしおり」は、京都市上京区の「塩芳軒」の5代目・髙家啓太さんの書籍です。

発行は2021年1月8日。

メインは、金団(きんとん)の紹介です。

金団は、餡玉などを中心にして、まわりにそぼろ状態の餡をそっとのせたお菓子です。

この基本をそのままに、色やそぼろのつけ方に変化をつけて、菓銘をつけることでさまざまなイメージを表現します。

一年十二か月、それぞれの月にあわせた金団を調整いたしました。篩にかけ細かくしたそぼろで餡を包むのが一般的ですが、手を変え品を変え、金団の範疇を超えないよう、そしてもちろん、味わって美味しいよう、さまざまな表現方法を試してみました。「縛り」がある分、自由に発想を巡らせることができたのかもしれません。

「京菓子のしおり」より


金団を含む、上菓子全般に言えることだと思うのですが、お菓子だけ見て何かすぐにわかるというよりも、想像をふくらますことで草花や水を感じ、季節を知るそんなお菓子なのだとあらためて思える本です。

味ももちろん美味しいのですが、それだけじゃないのですよね。

金団や上菓子の楽しみ方がよくわからないという人(私も!)なら、世界が広がる本だと思います。


↓ 「塩芳軒」さんの代表銘菓『聚楽』をいただいたレポです


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