疾病予防運動施設(メディカルフィットネス)市場と事業化の注意点を知る。
疾病予防運動施設は、まだまだ知る人ぞ知るという部分でもあります。
なにせ歯科診療所を除く医療機関の総数は全国で約11万施設あって、そのうち約200施設余りしかないです。
0.2%しかない市場ですから、とても小さな市場と言えるでしょう。
200施設は全国に散らばっており、都内には少なく、東京都以外の方が多いようです。
これは都内では土地建物およびテナント賃料などの固定的にかかるコストが高くついてしまうことは大きな要因の一つと考えられます。
採算性をどうするかについては疾病予防施設の事業展開を考える際にとても重要で。
基本的にその運営に係る収支は別会計として考えなければなりませんので、単独での黒字化に四苦八苦しておられる施設も多い事でしょう。
本体の病院事業が黒字だったらいいや、というのであれば構いませんが、一定の事業化を見込みたい、メディカルフィットネスとしての事業で地域貢献をしたい、相乗効果を創出したい、とお考えであれば事業コンセプトからビジネスモデル、サービス提供やスタッフ採用、施設づくりまでを思いつきで行ってはなりません。
ビジョンやコンセプトはもちろん事業をお作りになる先生のご意向が反映されてしかるべきところですが、一方で足元はしっかりと見なければいけません。
ここには一定のノウハウやビジネス力が必要ですので、そういった人材を配置されるか、外部の手を借りるかをする方が賢明と考えられます。
ここが間違うと事業が始まってからのリカバリは結構大変ですので、しっかりと考えなければいけないところです。
ただ、一方で私が全体を見渡してみると、どうしてもコスト高な印象でしかない施設は後を絶ちません。
それは巡り巡って価格に反映しなければならなくなりますが、その価格に見合う価値提供がなされているかは疑問です。
適正価格で市場に価値を届けるサービスを提供しなければ生き残っていくことが出来ないのですが、サプライヤー任せにしていると後で大変なことになってしまうので注意が必要です。