芥川龍之介の書簡集を購入
こんにちは。
先日、芥川龍之介の書簡集Kindle版を買って今読んでいるところです。
私の純文学入門は芥川、初めて買った全集も芥川、文学かぶれの思春期には自分も30歳で死ぬのだと決めてたくらいで(のうのうと還暦超えてしまいましたが笑)、とにかく芥川大好き人間です。高校生の頃に古本屋で買った全集は筑摩書房版だったと思うのですがボロボロになって買い替えて今持っているのは岩波版。
全集の良いところは書簡集や同時代の文壇の情勢が垣間見える付随資料が含まれているところ。作品集と違うのはそこですね。なので、全集を買うとまず先にそちらを読みます。なので芥川の場合も昔ほとんど読んだはずですがまた読みたくなりました。調べたらKindle版が出てるんですね!手軽に読めるじゃないですか!即座にポチりました(笑)
まだ半分くらいしか読んでませんが、当時の文豪の書簡は、それ自体が文学だと思います。芥川の短歌や詩が読めるし、随筆に近い散文も読める。友人とのなにげない手紙であろうと言葉やレトリックを大切にしているからとても美しい。趣味はといえば読書読書読書、たまに観劇や絵画の鑑賞だからさまざまな芸術家の名前が上がるうえに、それらを楽しむだけでなく必ず批評する。面白かった、楽しかったでは済まさない。しかも和訳などほとんどない時代なので、原語あるいは英訳版で読む。芥川は英語の達人ですが仏文学や露文学など英訳版だと何か物足りないとか文句言って原文まで遡って辞書片手に読破する。その情熱たるやすさまじい。
昔の文豪は作家である以前に学者であるとよく言いますが、本当にすごいと思います。しかも芥川が特別なわけじゃなくて、手紙でやりとりしている先生や友人、文豪みながそういう人たちですから、まさしく知性のエリートたちの輪を感じ取ることができます。
そしてまだ元気だった前期の芥川は甘えん坊でおちゃめなんですよね。
親友との手紙のやりとりで神話の神からニックネームをつけて、以降長文の英文でやりとりします。友人同士でですよ?冗談にしても知的すぎるでしょう(笑)
最後に短歌を紹介して記事を終えます。気になる方はポチってくださいな。
それではまた!