[クラシックロックの殿堂] ユーライア・ヒープ~悪魔と魔法使い
ユーライア・ヒープの名盤「悪魔と魔法補使い」の紹介です。
ぼくが当時このアルバムにたどり着いた経緯は2つのうちのどちらかです(なにゆえ中高生の頃なので覚えていないのです笑)。
・ジャケ買い(イエスと同じロジャー・ディーンだから)
・キンクリで好きなジョン・ウェットンが一時期加入したバンドだから(このアルバムには参加してないんですけどね)
プログレッシブ・ロックだろ、これ?
ヒープのアルバムは、これと「対自核」「幻想への回帰」を持っていますが、基本的にヒープはハードロックバンドです。しかし、このアルバムは、当時ロック界を席巻していたブリティッシュプログレの魅力あふれる1枚となっています。プログレッシブ・ロックの定義は曖昧なので、ジャズやクラッシックとの融合と語るひともいれば、実験的な要素を取り入れたロックと語るひともいるし、シンフォニック・ロックと言われたりもするし微妙なのですが、「アルバムを通して一貫したテーマや構築美があるかないか」は大きな決め手となります。
この「悪魔と魔法使い」は、そのタイトルどおりの世界観を、オープニングの「魔法使い」からラストの「呪文」まで一貫して表現しています。そのため針を落としてからラストまであっというまです。
魔法使い
Dのオープンチューニングの美しいアコースティックギターから始まりヘビーなサビで聞かせるOPにふさわしい曲。魔法使いの登場です。
連帯
A面ラストを飾る名曲。幻想的な歌詞とチャーチオルガンの響きが印象的です。
虹の悪魔
B面OP。悪魔の登場です。
呪文
ラストの曲。個人的にヒープの最高傑作だと想っています。これこそまさにプログレの構築美の真髄。動的な導入部、静かで美しい中間部のピアノとコーラス、ギター、そして再び激しいエンディングに戻り最高潮に達する展開。イエスの「南の空」を思わせる秀抜な作品です。
僕の場合、前述した三枚以外聞いていないので、なんとも言えませんが、少なくとも自分の中ではこのアルバムがヒープの最高傑作だし、プログレ史上に残る名盤だと想っています。