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詩集 幻人録

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2023年9月の記事一覧

エリーゼの涙

エリーゼの涙

エリーゼは泣いた
心を絞られるかの様に
苦しくて涙した

時に波の様に迫り来るそれは
自分でも居た堪れなくて

裸足のまま外に飛び出した

外はコンクリート

ゴツゴツとして足の裏が痛かったが
そんなのは気にならなかった

秋も冬もこれと向かい合っていかなければならない
と思うとエリーゼは辛抱たまらなかった

ただ空は綺麗に晴れ佇んでいた