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ダッシュボードを活用したデータ共有の話。 -ウェブ解析の民主化について-
今週もウェブ解析士のnoteをご覧いただきありがとうございます。
いよいよネタに困ってきたなぁと感じている「中の人」です。
さて、「中の人」は先週、新しいプロジェクトに参画しました。そこで意外にも喜ばれたのは、Googleデータポータルを使った解析データの共有だったんですよ。なので、今週はその辺の話をしてみようかなと思います。
案外、公式テキストやウェブ解析士ナレッジ*で触れられていないなぁという印象なので、このnoteで扱ってみようというチャレンジです。
*脚注*
ウェブ解析士ナレッジとは、ウェブ解析士協会公式ウェブサイトで確認できる「デジタルマーケティングの事例やノウハウをウェブ解析士が語る情報メディア」です。
多方面で活躍されているウェブ解析士の方が寄稿しているので、様々な事例や考え方に触れることのできるメディアとして重宝しています。
「どんな内容で書こうかな」と悩んでいるのですが、How-toで書いてしまうとウェブ解析士ナレッジよりになってしまうので、考え方というか、数値を共有するメリットなどについて書いてみようかな。と思っています。というより、「中の人」は解析をバリバリやるような人ではないので、How-toを上手く書けないというのが本音です。笑
How-toについては、「中の人」も愛用している『Googleデータポータルによるレポート作成の教科書』という書籍を参考にしてみてください。
Googleデータポータルとは
まずは、Googleデータポータルについて簡単に説明しておきます。
端的に説明すると、無料で使えるダッシュボードです。GoogleAnalyticsやGoogle Search Console、Google広告などのデータと簡単に接続できて、抽出したデータをグラフや表などにビジュアライズできるツールです。
また、作成したレポートをURLで簡単に共有することができます。
レポートを見るだけならログインの必要もなく、設定しておけば期間変更など簡単な操作まで誰でもできるようになります。
ダッシュボードを活用するメリット
公式テキストでは、アジャイル型改善の環境構築に関する点で以下のように記載されています。
アジャイル型で進めるうえで、もっとも大切なのは施策を素早く実施し、数値を素早く確認できる環境を構築することです。
(中略)
数値を素早く確認するには、誰でも簡単にデータを確認できる環境の整備も必要です。実施した施策がサイトのゴールやKPIに影響を与えているか、ユーザーに外部変化があったかなどに素早く気付ける環境を整えましょう。例えば、「ダッシュボード」(重要な数値がまとまった、自動更新される簡易なレポート)の活用がお勧めです。代表的なツールである「Google データポータル」では、決まったURLにアクセスすれば、誰でも最新の数値を素早くチェックできます。
ぐるぐると素早くPDCAを回していくのに際し、必要な数値を特定の人(例えばGoogleAnalyticsを使える人)だけに握らせておくのは非効率です。その人に聞かないと分からない。という状況を避けるためにも、数値データの共有は欠かせないですね。
ウェブ解析士としての責務
もっというと、データの可視化・共有はウェブ解析士としての責務であると「中の人」は考えています。
公式テキストの中に、こんな記述があります。
ウェブ解析士は、自らウェブ解析を軸に行動するだけでは不十分です。
事業の成果を導くことは、自分一人だけではできません。ウェブ解析士に求められる活動やアプローチは、誰でも実践できるので、自らデータを元に行動する模範を示すとともに、関わる自社の組織やクライアントの組織へ、ウェブ解析を定着させ活用してもらうための役割も求められます。
事業に関わるすべての人がウェブ解析を使い、ユーザーを理解して事業に貢献できることをウェブ解析の民主化と呼んでいます。
(中略)
日常的にデータに触れることが、社内の理解促進に重要です。その方法として、定期的なデータの共有があります。
日常的にデータに触れる環境整備として、Googleデータポータルなどを活用して、誰でもアクセスできるダッシュボードを作っておくことはかなり効果的です。特にモニタリング(定点観測)レポートにおいては、データ出力作業を省くこともできるので、作業効率の観点からも有用です。
新しい気づきのきっかけ
「三人寄れば文殊の知恵」なんて言ったりしますが、データを多人数で共有することで、自分にはなかった視点からの気づきを得られることもあります。
冒頭に述べたプロジェクトでは、GoogleAnalyticsの他に、Googleサーチコンソールのデータもダッシュボードに載せていました。それを見たある人が、「なぜ、〇〇というワードで流入があるんだろう?」という疑問を持ちました。そこから、どのページが引っ掛かっているのか、ユーザーがなぜそのワードを検索したのか、流入を増やす施策につなげられるかなどの議論が始まりました。
ウェブ解析士に求められる活動やアプローチは、誰でも実践できる
公式テキストでもこのように述べられている通り、「ウェブ解析は自分にしかできない」という思い込みをやめて、プロジェクトに関わる人みんなで議論できる風土を作っていくのも大切かもしれませんね。
そのためにも、ダッシュボードを活用して、数値データの共有をしていくことをお勧めします。
あとがき
今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
今回書いたこともそうなんですが、実務をこなしていると、「テキストのあの記述はこういうことだったのか」とふと実感することがあります。こうした、気づきがあったタイミングこそ、学びを定着させるチャンスだなと思います。
ちょっとした気づきがあったタイミングで、公式テキストを見返してみると、フォローアップテスト対策になるかもしれませんね。
それでは、また来週お会いしましょう!