【クライアント座談会】SUPER STUDIO〜急成長中を遂げる中での採用サイトリニューアル〜
SUPER STUDIOは、あらゆるビジネスのEC化を支援するECプラットフォーム「ecforce」を開発・提供しています。ユーザー目線で開発されたプロダクトが高く評価され、急成長を遂げる同社の採用サイトのリニューアルをワヴデザインが担当しました。日々環境が変化していく中でのサイトリニューアルはどのように進められていったのでしょうか。両社の担当者たちによる座談会を通して振り返ります。
[聞き手・文]
佐藤 教子(Wab Design INC.)
こんな方にオススメ
⚫︎ 自社の事業内容や魅力を訴求した採用サイトをつくりたい方
⚫︎ 採用に課題感を持っている事業会社の採用担当者
⚫︎「ecforce」に興味を持っている方
両社の出会い
チームビルドやプロジェクトのコンサルティングなど、上流から協力いただける制作会社
ーまずは両社の出会いや、お互いの印象について聞かせてください。
渕上:当時、社内にコーポレート領域など諸々のプロジェクトを担当できるデザイナーがおらず、ディレクションやコンサルティングの部分も担っていただける制作会社を探していたんです。弊社CTOの村上に相談した際、もともとワヴデザインさんと繋がりがあったのがきっかけで紹介してもらったのがはじまりです。
松本:僕らはSUPER STUDIOさんのコーポレートサイトや「ecforce」のブランドサイトを見て、EC事業で先進的で面白いことをやってる会社だなという印象でしたね。サイトがスタイリッシュ、かつ洗練された雰囲気がありました。
渕上:デザイン制作会社で表層デザイン以外のUX周りについてサイト上に記載しているところが少ないんですよね。アートディレクションやUIの記載をしてる会社は多いですが、内容がふわっとしていることがほとんどです。ワヴデザインさんのサイトには担当領域に、チームビルドやプロジェクトのコンサルティングの記載があったので、ご協力いただくことにしました。
プロジェクトの概要
事業をどのように整理して、わかりやすく伝えるか
ー今回の採用サイトリニューアルにおいては、どんな課題がありましたか?
渕上:弊社の事業形態はSaaS事業の「ecforce」と自社D2C事業と2つあるのですが、入社したばかりのメンバーがその事業内容の関連性や「ecforce」の情報のキャッチアップに苦戦していました。社外の方、特に採用候補者となる方々に対し、弊社の事業について上手く整理して伝える必要があるというのは課題としてありましたね。
松本:プロジェクト中も急成長されていたので、僕らもその事業内容を細かくキャッチアップするのに必死でしたね。
渕上:あとは、ご協力いただくにあたって稼働時間をどれだけ確保していただけるか、またそれに対する費用面等も気になっていました。週1稼働というお話もいただいていたのですが、ワヴデザインさんと私たちが同職種のため、週1の稼働でできることの大体のイメージがついていました。どのくらいのパフォーマンスで巻き取っていただけるかというところが不安でしたね。
ーそういった課題や不安はどのように解決したのでしょうか。
松本:もともと渕上さんもクリエイティブ領域の方なので、共通言語でスムーズに話せたという前提もあるのですが、コミュニケーションを密にとって、丁寧に擦り合わせをしていくことで徐々に解決していきました。
制作のプロセス
日々環境が変化する中での採用サイトづくり
ー具体的にはどのようにコミュニケーションをとっていきましたか?
松本:まずはオンラインで週次の定例会議を設定しました。XD(後半ではfigma)を使い情報設計し、伝わりづらい事業内容についてはお互いにラフの概念図を持ち寄って認識の擦り合わせを行いました。言葉の表現や細かい部分についても、リサーチをしたサンプルを見てもらいながら議論しました。
渕上:ただ、プロジェクト中の環境変化が大きかったですよね。
松本:1年半くらいのロングスパンなプロジェクトだったので、途中でサービス名称の統一があったり、関わるメンバーが増えたり、オフィスが増床されたり、様々な環境の変化がありましたね。
渕上:事業戦略が急速にアップデートされるのでその都度情報も素材も変わっていきましたが、週次の定例会議を軸にコミュニケーションがしっかりとれていたので、状況の変化にも柔軟に対応できそうなことを提案していただいて調整できました。
関係者を巻き込んだコミュニケーション
松本:渕上さんと鈴木と僕は定例会議の固定メンバーでしたが、情報設計フェーズ、デザインフェーズなどプロジェクトのフェーズやタイミングに合わせて、中心となる関係者を即座に定例会議に呼んでくださったのはとてもやりやすくて、ありがたかったですね。
渕上:そうですね。
松本:相互の理解も深まるし、定例会議の場で意思決定もできるし、プロジェクトがよりスムーズに進みました。
プロジェクトを振り返って
内側からでは気づけない魅力を引き出す
ー完成した採用サイトはいかがですか?
渕上:僕はSUPER STUDIOに入社して8年くらいになるので、外側から見るとそういう観点もあるんだという気づきはありましたね。実際に中で働いてると、自社の魅力を見落としがちになるので、その要素を引き出してくださったのはワヴデザインさんの力だと思います。
松本:各事業部の方にインタビューしたのですが、皆揃ってSUPER STUDIOは人が魅力だとおっしゃるので、これは強みになるぞと思いコンテンツとして提案しました。渕上さんにとっては新たな気づきになったようでなによりです。
渕上:コロナ禍はリモートメインの働き方だったこともあり、実際社員が何を大事にしているのか確信が持てなかったので、採用サイトのコンテンツ検討では社内アンケートを行いました。こういった取り組みは新しい流れでしたね。
森:僕は最後の開発の段階からジョインさせていただいたのですが、アニメーションのイメージやフィードバックを丁寧にいただけたので、そこは非常に参考になりました。SUPER STUDIOに入社したのが半年ちょっと前で、それまでは制作会社で働いていたのですが、事業関係を深く理解した上で制作を進めてくださるのは制作会社の中でも限られているので、そういった対応をしてくださる会社と採用サイトを作ることができて、良い経験になりました。
鈴木:プロジェクト自体が長かったので、その時その時で最善は尽くしていたのですが、最終的に振り返るともっとやれたことはあったんじゃないかなという想いはデザイナーとしてはありますね。ただ、最後に森さんと細部を詰めていく中でどんどんクオリティが上がっていったので、欲を言えばもっと早いタイミングで森さんと一緒にやりたかったですね。
森:僕がもうちょっと早く入社すればよかったですね(笑)
ーワヴデザインのデザインコンサルティングはいかがでしたか?
渕上:認識合わせなどの上流のフェーズを一番手厚く行ったプロジェクトでしたね。このタイミングから後に、自社でもワークショップをやってみたり、社内でも上流のフェーズをコントロールする動きが増えていったように思います。そういった観点を強く意識出来るようになったのは、部内でも新しい気づきになりました。
松本:それはよかったです。
今後の展望
より良い形で協力していけたら
ー今後新たにやりたいことなどがあれば聞かせてください。
渕上:EC/D2Cメーカーで自社ECサイトの構築やECサイトの立ち上げに苦戦されているケースがあるので、そこでのデザイン支援でワヴデザインさんにご協力いただけることがあるかと思っています。
松本:ワヴデザインはありがたいことに直接お取引しているクライアント様が多いので、そういった方々に「ecforce」をご紹介したいと思っています。「ecforce」のサービスは今後もますます面白くなりそうだなと期待しています。
森:ありがとうございます。おっしゃる通り、「ecforce」は開発スピードが早く、できることがどんどん増えていっています。「ecforce next」というこちらのサイトの開発も担当しましたが、これも「ecforce」のLP制作の機能を使用して作っています。制作したいサイトややりたい施策にあわせて、使用できる機能の幅も広がり続けています。
渕上:直近の大きなプロダクトで言えば、「ecforce ma」というEC運営に特化したMAをリリースしました。今も開発中のプロダクトがあるのでリリースが続く予定です。多くの方に使っていただいて、EC/D2C事業における課題解決に役立ててもらえたら嬉しいですね。
松本:今後も「ecforce」から目が離せませんね。あとワヴデザインでは時々デザイナーが登壇するようなオンラインイベントを企画しています。渕上さんや森さんにも、UXの設計やデザインについてお話ししていただけると良いなと思っています。
渕上:いいですね。ぜひお話する機会をいただけますと嬉しいです。
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SUPER STUDIO
SUPER STUDIOは、あらゆるビジネスのEC化を支援するECプラットフォーム「ecforce」を開発・運営しています。商品の販売から注文や顧客情報などの管理まで、EC運用に必要なすべての機能を兼ね備えることで、新たな顧客体験を提供しています。
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ワヴデザイン
ワヴデザインは、ブランディングやデザインコンサルティング、サービス開発支援などを手掛けるデザインファームです。領域を定めず、本質的な発想で課題の抽出から戦略立案、クリエイティブ制作まで幅広く価値を提供しています。