自己肯定感を高める「魔法の言葉」(前編)―『和』の学級経営で育む3つの「感」①― 【令和2.05.07】
こんばんは。りたろです。
自らの持ち味を社会に貢献する「『和』の学級経営」を軸に発信しています。
今日は、視点を少し変えて、
『和』の学級経営で育む3つの「感」
(自己肯定感・自己効力感・他者貢献感)
の中の
自己肯定感を高める「魔法の言葉」(前編)についてお話します。
【今日の内容】
『和』の学級経営で育む「自己肯定感」(前編)
~「日常的に使う言葉」が子どもの才能を引き出す~
1)自己肯定感とは何か?
2)子どもの「ネガティブ言葉」の本質
3)自己肯定感の高い子どもの特徴とは?
1)自己肯定感とは何か?
「自己肯定感」とは何でしょうか?
さまざまな定義があると思いますが、
『和』の学級経営では、
自分のことを
価値ある人間であり、素直に大切な存在であると感じる心
と定義します。
「自分が好きで自分に自信がある」
ということです。
この自己肯定感の高低が、
学習意欲、行動力、生活の質、
自己実現などさまざまなことに影響を及ぼすと
言われています。
「高校生の生活と意識に関する調査報告書」(平成28年文科省提出・教育再生実行会議資料)
によると、
「私は人並みの能力がある」
という問いに「とてもそう思う」と答えた人はわずかに7.4%
「自分はダメな人間だと思うことがある」
という問いに「とてもそう思う」「まあまあそう思う」という回答を合わせても
72.5%もの日本の高校生が
「自分がダメな人間だと思うことがある」
と答えています。
国柄や文化、歴史観、学校教育、家庭環境、感受性など、さまざまな要因があるため、一概にその原因を特定することは難しいかもしれませんが、
日本の多くの若者の自己肯定感が低い傾向にあるという事実は、
知っておかなければならないと思います。
2)子どもの「ネガティブ言葉」の本質
「長所伸展」と「短所是正」という言葉があります。
「長所伸展」とは、
「長所を伸ばせば、短所はあとから伸びていく」という考え方。
「短所是正」とは、
「できないところに目を向けて、できるようにしていこう」という考え方。
日本では「短所を直す」というやり方が主流で、
できているところ(長所)より、
できていないところ(短所)が目につくのです。
「なぜできないの?」
「ちゃんと勉強したの?」
「やる気ないんじゃないの?」
「あなたのここがダメなのよ」
「ここが間違っているよ!!」
とできないところばかりを言われたら、
当然モチベーションは下がり、
勉強が嫌いになって苦手になるのは当然のことです。
【自己を限定する言葉】
「どうせ」「やっぱりできない」「無理」
【相手を拒絶する言葉】
「うざい」「きらい」「むかつく」
【自虐の言葉】
「わたしなんか」
自己肯定感の低い子どもの特徴として、
このような「ネガティブ言葉」が日常会話に出てくるという
共通点があります。
ぼくには、どれもみんな
「失敗したくないよ」「傷つきたくないよ」
という子どもたちの「助けて」というメッセージ
に聞こえてきます。
チャレンジしてもいい結果に結びつかないかもしれない。
そんな悲しいダメな自分を見るのはいやだ。
という「自己防衛の言葉たち」です。
子どもたちは、
日々、新しいものや人や出来事に出会い、
そこで得た知識や感情体験を自分の中に積み重ねていきます。
自分に自信ある子どもほど失敗を恐れずチャレンジを重ねるので、
成功体験も多くなり、たとえ失敗してもそれを「ひとつの体験」として学び、
失敗を血肉にしていくことができます。
反対に、
自分に自信のない子どもは、
失敗を恐れるため、
新しい体験の機会を前にしても行動することをためらいます。
そのため、成功体験が少なくなり、「逃げ癖」がついてします。
自己肯定感の低い子どもは、
自分の可能性を自分で封印してしまうのです。
ほかにも、人間関係で生じた摩擦やトラブルに対しても、
「自分は否定されている」と過剰に反応するため、
心が簡単に折れてしまう傾向があります。
3)自己肯定感の高い子どもの特徴とは?
では、
自己肯定感の高い子どもは
どのような特徴を持っているのでしょうか?
自己肯定感の高い子どもは、
「できる!」「大丈夫!」「やってみたい!」などポジティブな言葉をよく使う。
自分の意見をきちんと伝えられる。
むやみに傷つかない。
人にも自分にも寛容(やさしい)。
無用のいさかいをしない。
などの共通点があるそうです。
自己肯定感の高い子どもは、
チャレンジ精神に富んでいるので、
自分の才能を生かす機会に出会う確率が髙く、
「人生は楽しい!」!という前向きな気持ちになりやすいため、
おのずと幸福感も高まるのです。
自己肯定感は、楽しく前向きに生きるためのカギです。
こんな言葉あります。
身体 は 食べたもの でつくられる。
心 は 聴いた言葉 でつくられる。
未来 は 話した言葉 でつくられる。
「自己肯定感」とは、「心」のあり方
です。
そして、
その「心」は「言葉」によってつくることができます。
では、
どのような「言葉」をかけていくと
子どもの自己肯定感は高まるのでしょう?
次回は、
ぼくが教室で意識している、子どもと自分の自己肯定感を高める
具体的な「魔法の言葉」についてお話させていただきます。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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