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<2021年度版>カスタマーサクセスに関する実態調査(第3弾)
こんにちは!バーチャレクスのTKです。
この記事は、2019年3月から毎年実施している「カスタマーサクセス」に関する調査の結果レポートです。先日の2021年度版(第1弾&第2弾)に続いて、第3弾の結果をご紹介します!
<第3弾 調査結果の概要>
第1弾の調査対象である21,526人の中で、第3弾では、
自社において
① 「カスタマーサクセスに取り組んでいる」と答えた500人および、
② 「カスタマーサクセスに取り組んでいない」と答えた500人、
計1,000人に対して、ビジネスモデルと直近1年の業況、コロナ禍における新たな施策展開、そしてそもそもの顧客対応業務のあり方などについて調査をしました。
「カスタマーサクセス」に”取り組んでいる企業”と”取り組んでいない企業”にどんな差が生まれているのか・・・気になる結果の深掘りした内容をお伝えしていきます。
※まずは、カスタマーサクセスって何?などを知りたい!という方は、"カスタマーサクセスの「いろは」がわかるサイト"で解説をしていますので、ぜひこちらもご覧ください!
▼CSのいろはがわかるサイト【カスタマーサクセス for Succession】▼
「カスタマーサクセスとは?」
https://customer-success.virtualex.co.jp/about.html
カスタマ―サクセスに取り組んでいるのは"サブスク商材"提供企業だけではない
カスタマ―サクセスに取り組んでいる企業、取り組んでいない企業それぞれの対象者に、勤務先でサブスクリプション(サブスク)型の製品またはサービスについて取り扱いがあるかどうかをたずねたところ、カスタマ―サクセスに取り組んでいる人の半数以上が何かしらのサブスク型商材を勤務先で扱っていることがわかりました。「サブスク/SaaSビジネスの成功・成長にカスタマーサクセスが必要不可欠である」という考え方が一定の浸透を見せている、と推察できます。
一方、取り組んでいない人の半数近くはサブスク型商材を扱っていないということが示すように、「カスタマーサクセス=サブスク/SaaSビジネスだけのもの」というある種の誤解は、まだまだ根強いことが伺えます。ただ、2割を超える人が、サブスク型商材を扱っていないにも関わらずカスタマーサクセスに取り組んでいるということもわかりました。上記"誤解"を乗り越え、「カスタマーサクセスのコンセプトはあらゆる事業において必要なものである」というその本質を理解した人が増えつつあるのかもしれません。
その証左ともいえる結果があります。このカスタマーサクセスに取り組んでいる人の中でサブスク商材の取り扱いがあると答えた人、サブスク商材の取り扱いがないと答えた人に対して、直近一年間でのカスタマーサクセスに対する意識の変化について聞いたところ、いずれのグループでも「必要性を感じるようになった」と回答する人の割合が圧倒的に上回る結果となりました。実際にカスタマーサクセスに取り組むことで、その重要性を更に体感したということなのではないでしょうか。
コロナ禍の影響下、業況や新たな取り組みに対する意識にも大きな差が
その重要性は具体的な成果にも現れているようです。カスタマ―サクセスに取り組んでいる企業、取り組んでいない企業それぞれの対象者に、直近一年の業況について、新規顧客数の変化、新規売上の変化、継続売上の変化それぞれについて聞いてみたところ、カスタマーサクセスに取り組む企業においては新規顧客数45.0%、新規売上43.0%、そしてカスタマーサクセスの肝とも言える継続売上についても38.2%の企業が「増加した」と回答しました。
それに対してカスタマーサクセスの取り組みを行っていない企業においては、いずれの項目も「増加した」との回答は2割にも満たない結果となりました。その中でも特に「継続売上」に成功している企業は約1割となっており、コロナ禍において、カスタマーサクセスの実践状況が業況を左右したともいえる結果があきらかになりました。
では、その差はどこに起因するのでしょうか。そのヒントは、直近の顧客接点での取り組み状況にありそうです。
同グループに対し、「直近一年で新たに始めた取り組みはあるか」とたずねたところ、カスタマーサクセスに取り組んでいる企業の方がより様々な取り組みにチャレンジしていることがわかりました。テクノロジー活用の延長で、オンラインチャットサポートやオンラインセミナーの実施、動画コンテンツの充実化などが特に目立った取り組みと言えます。また顧客からの要望収集を強化した、SNSの活用を始めたという企業も一定数見られました。そんな中でカスタマーサクセスに取り組んでいない企業の6割近くが、特に何も始めてないと答えており、その意識の差が大きく出る結果となりました。
カスタマ―サクセス取り組み企業はコロナ禍で積極的に新たな施策に着手し、顧客との向き合い方において工夫を凝らしたその結果が業績にも表れたのではないでしょうか。
通常業務も個別にみれば"カスタマ―サクセス"にかかわる業務であるが・・・
次に、それぞれの対象者に「(カスタマーサクセスの取り組みと定義しているかどうか問わず)自社顧客に対して通常行っている業務」の取り組み状況について比較してみました。カスタマーサクセスに取り組んでいない企業の多くでも、いわゆる一般的なCRMに関わる業務や、カスタマーサポートといった部類の業務は行っていることが伺えます。
そんな中で、カスタマーサクセスに取り組む企業との比較において差がみられたのは、「顧客満足度管理」や「顧客からの意見収集」、「顧客ニーズに合わせた自社商品の見直し」など、顧客に寄り添ったプロアクティブな活動への積極性です。
加えて、「テクノロジーを活用した顧客との接触」、「取引状況に応じた顧客セグメント化」、「顧客の取引減少時の対応」など、カスタマーサクセス活動において、特に重視される取り組みについては、当然のことながら、より顕著な差がみられる結果となりました。
また、カスタマーサクセスの取り組みにおいては欠かせないとされる"テクノロジー(ソフトウェア)の活用"についても、やはり大きな差が見られました。
カスタマ―サクセスはすべての企業に求められる。「顧客の成功」の継続が業績を左右する
今回の調査結果においては、カスタマーサクセスに対する意識・姿勢が、コロナ禍における新たな施策展開、そしてそもそもの顧客対応業務のあり方に影響していること、そして、その結果として、直近一年の業績を左右していることが浮き彫りになりました。
カスタマーサクセスに取り組む企業が業績面での成果を上げる一方、カスタマーサクセスと銘打って取り組んでいない企業は伸び悩み。
それぞれ顧客獲得や契約継続のためのアクションは同じく行っているものの、成否が分かれてしまうのは、そもそものカスタマーサクセスに対する意識・姿勢の差であり、取り組み体制や方法に改善の余地がある(例えば属人的になっていないか、テクノロジーを活用できないか)からなのかもしれません。
【調査実施概要】
「2021年カスタマーサクセスに関する調査」
・調査方法 :インターネットアンケート
・調査実施期間:2021年2月19日~2021年2月22日
・対象地域 :全国
・対象者 :20代から 60代の有職者(パート・アルバイト、専業主婦・主夫、学生を除く)24,274人
(第4弾につづく)
おわりに
カスタマーサクセスといえば「サブスク/SaaS」を連想しがち(顧客と伴走し続け、結果的にリテンションし続ける、という商材モデルであるため、親和性が高く、早くから浸透していることもあり、「カスタマーサクセス=サブスク商材」と連想されるのはよくわかります!)でしたが、それは大きな誤解であり、サブスク商材以外を取り扱う企業でも、カスタマーサクセスの取り組みは徐々に進んでいることや、商材に関係なく、カスタマーサクセスに対する意識・姿勢の重要性などが、今回の調査でもわかりました。
「カスタマーサクセス活動の浸透やそれによる変化」を今後もモニターしながら発信していきたいと思います。
また、バーチャレクスでは、「カスタマーサクセス」をより多くの方に知っていただくために定期的にオンラインセミナーも開催しています。
近々下記のウェビナー(オンライン)を予定していますので、ぜひお気軽にご参加ください!
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