最高の夫を育てるのは私次第
冬休みに入り、夫の家で過ごしていた。
…部屋が汚すぎる!
窓には水垢
お風呂にはカビ
台所の排水溝には野菜くず
玄関には砂や埃
床に散乱した荷物(これは人のこと言えない)
etc
このままで年を越させる訳にはいかない。
一大決心。
トイレとお風呂と台所を、ヒィヒィ言いながら掃除した。
当の本人は呑気に、
「掃除は程々にして年末はゆっくりしようよ〜」
と言う始末。
『こんな状態で新しい年を迎えられるか!!』
そう叫びたいのを堪えて、黙々と作業する。
来年度から一緒に住むのが思いやられる。
最低限は綺麗にしたが、どうしても堪えられず、私の家へ二人で行くことに。
12月31日。
夫と、私の家の大掃除。
とは言えども、あの部屋の夫には期待をしていない。
手作り雑巾と新聞紙を渡し、窓拭きだけお願いした。
ー掃除をする時は、まず水場から。
お風呂、トイレ、洗面所、台所
ピカピカに磨く。歯ブラシも使って細かいところまで。
汚れを洗い流した後は、使わないタオルを再利用したお手製雑巾で拭きあげる。
仕上げに撥水スプレーでコーティング。
水場の掃除が一番好き。
次に、玄関。
埃や砂を掃き、雑巾で拭きあげる。
玄関が綺麗だと気持ちがいい。
そして、本棚や化粧台など物を置くところ。
ここは埃が溜まりがちだ。
キッチンペーパーを少し濡らして、物を出しながら埃を拭いとる。
化粧ブラシも一本一本ぬるま湯で洗い、干しておく。
最後に、全ての部屋の床。
クイックルワイパーで埃をとった後、雑巾で隙間の無いよう拭く。
無心で拭きあげる。
光る床を見る。
達成感に浸りながら彼のところへ行く。
すると、まだ一生懸命窓を磨いていた。
結構時間も経っているのに。
窓の桟まできっちり拭いている。
勿論、窓も水垢一つ無くピカピカ。
「上手!!」
心から褒める。
嬉しそうにする彼。
電球や換気扇の埃落としも頼んでみると、凄く丁寧にしてくれる。
ー彼は、掃除が嫌いな訳じゃ無かったんだ。
恐らく、掃除の必要性を感じていないだけ。
掃除の段取りが苦手なだけ。
彼は、職人タイプなんだ。
目の前にある一つのことを丁寧に仕上げることは得意。
こういう人は、とにかく褒めて褒めて褒めて伸ばす。
「〜が上手だからお願いね」と頼りにする。
彼だけの道具を用意する。(今回は雑巾)
すると、張り切って何でもやってくれる。
どんどん上手になるし、自主的にやってくれるようになる。
同時進行で色々なことを進めたり、物事の段取りを立てたり、やり方を示したりすること。
彼が苦手なことは、こっそり私が請け負えばいい。
人は誰しも、自分を楽させてくれる人と一緒に居たいのではないと思う。
自分を成長させてくれる人、認めてくれる人、必要としてくれる人。
そういう人と居たいのだ。
良きマネージャーが良い組織を作る。
それと同じように、
良き妻が良き夫を作る。
最高の夫を育てるのは私次第。
とにかく褒め褒め大作戦でいこう。